獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200802-68

野良猫の猫リゾート長期滞在、引越し
投稿日 2008年2月16日(土)09時36分 投稿者 斉藤さやか

はじめまして。どなたかにご意見を頂きたいのですが。宜しくお願いいたします。
私は現在米国に居住中で、私のアパート群の床下に住む当時(多分)年齢7ヶ月位の女の子の野良猫さんと仲良しになり、2006年の10月ごろからキャットフードをあげています。

今年(2008年)の5月末に日本に帰ることになりましたが、私自身もここ1年は米国と日本を数ヶ月の間隔で行ったり来たりして(私の留守中は同居している友人が猫にご飯をあげていました)、また、私達の帰国期日がいつかわからなかったこともあり、日本が猫を連れてくるのに必要とする狂犬病の予防接種の様子見時間(2回目の予防注射が終ってから6ヶ月間は日本に連れて行けません)が終了する前に、私達が日本に帰らなければなりません。

ゆえに、母猫「リリィ」(年齢1年11ヶ月位)、息子「モコ太」(年齢6ヶ月半)、モコの親友「雄太朗」(年齢9ヶ月半位)を日本に連れて帰るには、猫のリゾート(ホテル)に4ヶ月預けないといけないのですが、野良猫であるために適応力がとても心配です。猫リゾートの4ヶ月間の室内のみの生活に我慢できるか、テリトリー感覚を失って大丈夫か、4ヶ月間の室内生活後に、飛行機に乗っての日本への旅に耐えられるか、そして日本での環境の変化に適応できるか(ストレスで病気をしないか、脱走したりしないか)、など、非常に心配しています。以下にそれぞれの事項について現状を記載いたします:

猫リゾート:猫リゾート(ホテル)の環境は、各猫におりが与えられ、一日6時間位は220平方メートル(約4mx5m)のジャングル・ツリーなどがある別室の遊び場で遊ばせてくれるそうです。(遊び場で放っておくということだと思います。)他のお客さんの猫と一緒に遊ぶことになることは無いそうです。トイレの砂は一日3回綺麗にしてくれ、蚤の薬などの必要なケアをしてくれます。

室内飼い:3匹とも、風邪を引いたときに2〜3週間室内飼いにしたのみです。(その他は3匹ともずっと奥外で寝ていました。)家の中に住んでいた時には、子猫2匹はおトイレは問題ありませんでしたが(雄太が時々ミスしましたが)、リリィは室内では用を足さずに、トイレに行きたい時にドアの前をうろうろしてドアを開けてもらって、屋外の常用の林で用を足していたので、砂の猫トイレを使うことはありませんでした。寒い時など、昼間から家の中に入れたままにしていると、リリィは(トイレ以外は)大丈夫ですが、雄太は玉とりやモコ太との取っ組み合いや追いかけっこに退屈するのか、時々「ニャー」と鳴いています。モコ太は、一番外に出たがりますが、さすがに寒い夜にはドアを開けて外に出れるようにしても出て行きたがりません。

猫のテリトリー:猫はテリトリーをとても大事にすると聞きます。リリィは、うちの家の外にテリトリーを持っているのかは知りませんが、家の中はテリトリーだと思っているらしく、血縁でない雄太との家の中での時間が多くなるにつれ、大分不機嫌になってきて、甘えたりが少なくなりました。(リリィと多くの時間を一緒に過ごすなどで改善を目指し、この頃は問題はなくなりましたが。)モコ太と雄太はまだ子猫なのでテリトリー意識は無いと思うのですが(?)。モコ太と雄太は暖かい日には家の裏のデッキで丸くなって寝ていたり、デッキのすぐ前の林で走って遊んだりしています。リリィは隣の家のデッキで日向ぼっこをしていたり、どこかに姿が見えないなど、この頃はモコ太と雄太とは別行動をとることが多いように見受けられます。

ご飯を上げている期間:リリィは年齢6〜7ヶ月頃から、約1年4ヶ月間ご飯をあげています。モコ太は、ある日他の兄弟と一緒にリリィの後をよちよちついて家のデッキに現れた時から、つまり生後2ヶ月から、5ヶ月間近くご飯をあげています。モコ太は、リリィから離乳した後にすぐにキャットフードを食べ始めました(つまり、ご飯が必要で自分で狩をしたことは無いと思います)。雄太は野良生活の生後5ヶ月半位から、家に時々ご飯を食べに遊びに来ていたのですが、関係が深まったのは雄太がひどい風邪を引いて弱っていた、2007年の12月から(3ヶ月前位)です。3匹ともご飯はあげていましたが、アパートがペット禁止で、今までに家の中で寝たことは、前述のように、3匹が相次いで風邪を引いてしまった今年の12〜1月の約3週間ほどでした。今は、リリィと雄太は家の中で寝たがります。モコ太も寒い夜は家の中で寝たがります。が、毎晩、3匹とも夜遅く外に出して外で寝かせています。

私達に慣れている度合い:リリィは知り合ってしばらくたったら家の中にも入ってくるようになりました。今は、できれば(昼間の暖かい時を除き)一日中家の中に居たいようです。夜も家の中で寝たいようです。リリィは膝に抱かれたがり、膝に乗ったら動きません。モコ太は、小さいころに実の兄弟を犬に殺された経験のせいかもしれませんが、とても怖がりで、私達には慣れておらず、私が傍を通っただけでも逃げて行きます(以前病院に連れて行くのに捕まえるのに苦労しました)(犬を1日中デッキに繋げっぱなしにしていた一家はその後引っ越しました)。他の人間には全然慣れていません。この頃やっと機嫌が良い時、食べている時、食べる前に、触らせてくれるようになった感じです。自分から可愛がられに寄ってくることはありません。雄太はソファーで寝ていても友人が帰ってくると必ず起きて喉を鳴らしてお迎えし、何時間かごとに「ナデナデしてくれーっ」と喉を鳴らして私の後を付いてまわり、手持ち無沙汰だと私の傍で丸くなって寝ています。

日本での環境の変化:3匹とも、日本での脱走やストレスによる病気が心配です。リリィとは付き合いが長く、雄太は私達にとてもなついていて適応力が高そうなので大丈夫かな〜とは思いますが、日本に帰る前に4ヶ月猫リゾートに預け、その後すぐに日本に飛行機で飛び新しい環境にさらされるので、その点を非常に危惧しています。モコ太については、自分が生まれた地域でですら触らせてもくれないのに、猫リゾートでの人間との接触、及び、日本という新しい環境についていけるのか心配です。日本に移った後に、自分の生まれた土地を探してさまよったり、脱走したり、環境の変化で病気になったりしないかと不安です。一方、モコ太は、雄太が一緒にいるので大丈夫かな、とも思ったりします。

オールターナティブ(代替案)とそれへの懸念:
1.猫を置いていく:私の住んでいる地域は野良猫が多く、ざっと数えても約12匹ぐらいは居ます。アパート群の裏沿いには、30m幅位の細長い林が続いています。私のアパートの斜め後ろには、林の傍に、オープン・ダムスター(ふたがなく、野ざらしになっている4mx7m位の大型の鉄製のゴミ捨て箱で、2階ぐらいの高さがあり、大型の箱の傍らの階段を登ってゴミを捨てるもの)が1つあり、それを狙うねずみが林に巣を作り、野良猫さんたちの食事になっているのではないかと推測したりしています。また、誰かに餌を貰っているのかもしれません。

知り合いのひとりは、この地域の他の野良猫は痩せこけていないのだから、3匹とも残して行っても猫たちは生きていけるのではないか、と言います。もしろ、人間にとってもそうであるように、生き物にとって生まれた土地を去るのは悲しいものだから、猫達のことを本当に考えるのなら、3匹ともおいていってやるのが一番良いのではないか、慣れた土地、この林を含む地域を走り回って生きてきた猫達のために、3匹とも残していくべきだと言います。また、他の知り合いは、母猫リリィは、子猫モコ太とはいずれ別行動になるのだし、リリィは性格がおとなしすぎて野良として生きていけるかどうか解らないから、リリィだけ連れて行けば良いとも言います。モコ太と雄太はまるで兄弟のようにとても仲が良く、モコ太は雄太の後を着いてまわり雄太がやることの真似ばかりしています。雄太が野良生活で生後直後の栄養が悪かったためか、モコ太と雄太の体格は同じ位で(むしろモコ太の方が大きい)体格もマッチしており、いつも取っ組み合いしたり一緒にじゃれて遊んだりしています。モコ太が猫リゾートや日本での環境の変化に適応できない可能性が一番高いなら、モコ太を置いていくべきで、そして、モコ太が残るのなら、雄太も置いていかないとモコ太がひとりで可愛そうというのが、雄太も置いて行くべき理由だそうです。

私は、この代替案に対し、リリィは野良でやっていけるのか、狩りもしたことが無いモコ太がひとりで生きていけるのだろうか?と、不安に思います。雄太は生後5ヶ月間ほど人間の世話になっていなかったとはいえ、現在は完全にキャットフードに頼っています。

2.成田の検疫所に4ヶ月間置く:予防接種の様子見の6ヶ月間が満たる前に日本に帰国する場合は、足りない日数分だけ成田の検疫所のおりの中に置くようになっています。私の5月帰国の際に3匹を連れて帰ると、3匹とも検疫所で4ヶ月過ごすことになります。その際、飼い主であれば面会は自由で、ご飯やトイレなどのお世話もして良いそうです。私が空港の近くで臨時の職を見つけ、4ヶ月間毎日会いに行くことは可能です。

しかし、この場合、一番親しい仲である私とは毎日会いますが、一日中おりのなかで過ごすので、それなら猫リゾートに預けて、ジャングルジムで遊ばせた方が、私がいなくても、ストレスが低いのではないかと思うのですが。

私としては猫達を是非日本に連れて帰り、幸せな生活を保障してあげたいと非常に強く望んでいます。もちろん、猫リゾートの費用、飛行機代、もろもろの諸費は、全く問題ではありません。

膝で丸まってすやすや寝ている姿を見ると、可愛そうで、非常に悩んでいます。どうしたら猫たちが一番幸せになるのか、そのために私は何をしたらいいのか、その最善の策が解らずに、眠れない夜がずっと続いています。私の知識の無さゆえに日本で適応できると思い連れて帰り、猫リゾートル住まいのストレスや日本の新しい環境で病気になったり脱走したりなどの、かえって可愛そうな思いをさせたりしてもいけないと思います。一方、な〜んだ、環境への適応は割りとこんなに可能なことだったのか、あんなに悩んで野良のまま放ってひもじい思いをさせなくても大丈夫だったのに、と後悔することも絶対にしたくはないと思います。

猫について詳しい方のご意見をいただけたら、誠に幸いです。ご教示のことを、何卒宜しくお願い申し上げます。






◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

サポーター:日本ベェツ・グループ 三鷹獣医科グループ&新座獣医科グループ 小宮山典寛様のリンクバナー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。