意見交換掲示板過去発言No.0000-200903-17
Re3:発作持ちのワンの避妊手術について |
投稿日 2009年3月3日(火)19時16分 投稿者 だぬどん
てんかんは一般的に「症候性てんかん」と「特発性てんかん」に分けられます。 「症候性てんかん」というのは、発作の原因がはっきり分かるものを言います。 脳に腫瘍があるとか、低血糖とか、血液検査で分かる異常があるとかです。 どんなに調べても原因が分からないものを「特発性てんかん」といいます。 これが俗に言ういわゆる「てんかん」です。 一般的には、特発性てんかんは6か月から5歳くらいで発症するといわれています。 マロンちゃんの場合は、少なくとも3か月齢から発作が始まっているので、 ちょっと早いかな、と思いました。でも、ないわけじゃないです。 ただ、チワワの子犬はすぐ低血糖を起こすし、また水頭症なども多い犬種なので、 そういう明らかな原因が別にあったかも?、と思ったのです。 @この体に麻酔をかけて検査するのはリスクが高い A検査をしたからといって、必ずどこが悪いとわかるわけではない Bわかったとしても、これだけ小さいと手術はできない 主治医の先生がおっしゃることのうち、Aは全くその通りです。 ただ、血液検査等でも原因が分からず、MRIをとっても原因が分からなかったときに、 「特発性てんかん」という病名が確定するので、全く意味がないわけではありません。 それより気になるのは@とBです。 本当に避妊手術ができないくらい小さくて弱い(?)のであれば、 よほどの理由がない限り、ムリに手術をすべきではないです。 そのへんはマロンちゃんを診たことのない私にはなんとも言えません。 ただ、一般論で言うと、脳のMRIは、発作や神経症状があるから撮るのであって、 逆に言うと、発作があるから撮れない、ということはないです。 また、自分が手術したときは、ホントに普通の設備しかない病院でした。 気をつけたのは麻酔と術後管理、特に麻酔です。 でも、別に特別な薬を使ったわけじゃないし、特別な設備が必要なわけでもありません。 マロンちゃん自体を診ずに言えることには限りがありますが、 現時点での一応のアドバイスは、以下のようになります。 @避妊手術の目的、必要性について、もう一度よく考える。 一般論としては避妊はしたほうがいいと思いますが、マロンちゃんの状態によっては、無理はしない方がいい場合もあります。 A検査麻酔の危険性について、できれば実際に検査可能な施設でセカンドオピニオンを求める。 前述のとおり、そういう施設は発作のある子の検査はたくさん経験しています。 また、施設によっては検査後の同時手術も可能な場合もあります。 その辺も含めて相談されてはどうでしょうか。 Bもう一つ気になったのが、フェノバールを飲ませても発作が月数回あるという点です。 まずは発作のコントロールが先決では? フェノバールの血中濃度の確認等は行われているのでしょうか。 他の薬剤は検討されたのでしょうか? それとも、もう何をやっても発作が抑えられないのでしょうか? ちなみに、自分は九州です。 詳しくはメアドをのせてもらえればお教えしますが、 自分はごく平々凡々の獣医師で、特別なことができるわけではありません。
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