意見交換掲示板過去発言No.0000-200906-29
Re:血小板減少症 |
投稿日 2009年6月9日(火)12時04分 投稿者 プロキオン
こんにちわ、たちうおさん。 >血液検査の結果、「自己免疫性(?)血小板減少症の疑い」と診断されました。 血小板の数というと、犬においては200000〜500000/μlとされていますが、この数値を下回っているという事ですね? 原因としては、 1:血小板の産生減少ーー慢性の感染症、骨髄増殖性疾患、薬物中毒等による骨髄の抑制 2:組織や臓器への抑留ー脾腫、肝腫など 3:血小板の破壊亢進ーー免疫介在性の血小板減少症、微細な血管の障害など 4:血小板の利用の増進ー播種性血管内凝固症候群、血管炎など 等々があげられます。 また、これらとは別にある種の腫瘍において血液の凝固機転を阻害する作用の物質の放出を伴う事がありまして、体の各所に出血を思わせる紫斑が出現するものもあります。 今回のお話では、これらの中から自己免疫性の要因が疑われているということになりますが、私としては、やはり原因を確定した方がよいと思います。体の中で起きている現象とその意味するところがかなり異なりますし、転機にも差があります。 また、クームス試験が陰性だったとのことですが、当面は輸血や赤血球の破壊防止に努めることは重要であると思います。この診断が確定されたということであれば、あとは成書に記載されているような治療を施していくことになります。 そんなに多発されてもこまるのですが、稀有な疾病というほど珍しいというのでもないと思います。経験なさっている先生は多いと思います。 中毒であれば、何を口にしたということに思い当たる点もあるでしょうけれども、犬の体内で起きていることであれば、症状がでてくるまでは気がつかないということはありますよ。それはいたしかたのないことです。
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