獣医師広報板ニュース

意見交換掲示板過去発言No.0000-200907-5

Re:動物と人・獣医師とのトラブル回避の方法
投稿日 2009年7月1日(水)21時35分 投稿者 緑の星

私はrhさんの試みを支持したいと思います。人の場合も、ひと昔前までは医師に物申すなどということは、したくてもできないことでした。患者の権利意識が浸透してきた現在でさえ、医師と患者は対等ではないのが実状だと感じます。

ご存じかもしれませんが、医療ミスで子供を亡くした一人の女性が、自らの経験を踏まえ、患者と医師の間を取り持つ立場で、病院スタッフとして働く姿がテレビでも何度か取り上げられていました。患者やその家族の不安や疑問に耳を傾け、その思いを率直に医師に伝え解決していくという、双方の調整役を見事にこなしていました。印象的だったのは、まず患者側の要請から始まるとは言え、決してどちらかに偏ることなく、あくまで客観的に冷静に対処しているということ、そして彼女の存在は患者側のみならず、医療者側からも信頼され、評価されているという点でした。この場合はあくまでその病院独自の取り組みではありますが、rhさんのおっしゃる「話合いの促進機関」という意味合いは、正にこのようなものに近いのではないでしょうか。

動物の飼い主が望んでいるのも、十分な説明であり、誠実な対応であって、争うことでも、死因の究明によってミスを暴くことでもありません。明らかな医療ミスは別として、それこそ何が正しくて何が間違いだったかの証明は厳密には困難な事です。むしろ大切なのは、互いの関係がこじれる前に適切な話合いの場が提供され、それぞれの思いこみや誤解を解き、信頼感を回復することではないでしょうか。そのための第三者の介入は、非常に意義のある事だと考えます。それが組織レベルで機能するならばなおさらです。

活動の中身については、この掲示板でも獣医師の方々を初め様々な意見が出されておりますが、そういった色々な立場から知恵を出し合い、よりよい形を選択していけばいいのではないでしょうか。少なくとも、そういった団体を立ち上げる事自体に、まず大きな一歩があると私は思います。

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