獣医でなく人間の医者ですが，発言をお許し下さい．

リハビリの現場で，慢性疼痛に対してこのような経皮的レーザー治療を行ったり，赤外線を当てたりホットパックを当てたるするような事がありますが，このような治療を「物理療法」と称します．理学療法の一環として行われております．

このような物理療法は，ぶっちゃけてしまえば「科学的根拠はない」と言われております．また，臨床医学の現場でも，難しい表現ではありますが，「エビデンスが確立されていない」治療法です．ただし，実際の臨床の現場では，このような物理療法を行うことにより，痛みが良くなったりする患者さんに遭遇することもしばしばあり，一概にこの治療を否定する気になれないのも事実です．実際一定の範囲内で保険が適用されますしね．

しかしながら，検査のためのレントゲン撮影や髄腔造影（ミエログラフィ）だけでも，「腰痛が良くなった」と仰る患者さんもいらっしゃることですし(^^;)，人の感覚というのはなかなか当てにならないものです．物理療法は，これから厳密に検証され，エビデンスとして確立されていくものなのかもしれません．

大変抽象的な話で申し訳ないのですが，結局はかなで様がレーザー治療を必要と思われるか否か，と言うところに問題は集約されると思います．費用に対して満足する効果があるようなら続けるも良し，不満であれば止めるも良し，と言うところだと思います．私は獣医ではないので，かなで様の愛犬に対して治療方針を決めることは出来ませんが，人間の医療においても治療方針を最終的に決断するのは，患者さんです．

月並みな意見かもしれませんが，レーザー治療の効果などについて，主治医の先生と改めてご相談してみると良いのではないでしょうか．長々と書き連ねながら，こんな今年か駆けなくて済みません．慢性疾患とはいえ，ワンちゃんが多少なりとも安楽な日々を過ごせることをお祈り申し上げます．