＞細胞診では、異型性を伴う扁平上皮の少数出現とありました。
＞やはり、悪性の腫瘍でしょうか？

扁平上皮細胞というのは、皮膚の最外層を形成している細胞であって、１列の細胞層ではなく幾重にも重なった重層をなしています。
また、腫瘍か否かということになると、腫瘤を形成している細胞の主たるものに明らかに認められる「複数の」異型性が確認されないとなりません。どのくらいの数の異型性がカウントされているのか分かりませんが、臨床上の顔面の変化を考え合わせると腫瘍細胞が出ていると解釈されるのは自然なことかと思います。
（　本来、細胞は分裂して増殖していきますので、そのコピーを重ねていく事となります。コピーを重ねることによって、ミスコピーによるズレ　すなわち細胞の異型性が生じる事は避ける事ができません。このため、１つ２つの異型性をもって直ちに細胞が腫瘍化しているとは診断されないのです。　）

ただ、検査結果の通知に「扁平上皮に由来する腫瘍」とか「扁平上皮癌」とかの記載がないのであれば、検査機関の方では診断を決めかねているのか、あるいは主治医の先生に総合的に判断して欲しいということなのではないでしょうか？
ですから、腫瘍化否かという判断は、第三者が関与するべきではないでしょう。また、扁平上皮癌が悪性腫瘍であるか、良性腫瘍であるかといことになりますと、これは病理学の時間に必ず出てくるような腫瘍ですので、獣医師であれば承知していると考えられます。

検査結果をもとに　どのような診断し、それをどのように飼い主さんに伝え説明するか、そして今後どのような治療方針で臨むのかということになると、これは主治医の専決事項と言えます。
他の人間がああだこうだと言ってもどうなるものでもありません。率直に主治医の先生にお尋ねした方が話が早いように思います。