意見交換掲示板過去発言No.0000-201002-3
Re:重度の膀胱炎 |
投稿日 2010年2月3日(水)12時20分 投稿者 プロキオン
なんか以前にも同じような相談があったような気がしますが。 犬なのか猫なのか分かりませんが、膀胱炎が慢性化して閉塞を繰り返す症例ということですよね。 療法食と抗生剤とで膀胱炎の治療を継続していくというのが、一般的な治療だと考えています。ただ、膀胱炎をしつこく繰り返してしまう症例というのも、そう珍しい話ではないように思います。懲りずに、あきらめることなく治療を継続するというのが基本ではないでしょうか。 我が家の飼い猫の1頭は、2007年12月11日から2009年4月22日まで、実に16回尿閉塞を起こしています。月に1回、ひどいときには2週間に1回くらいのペースでした。普通、これだけの頻度で閉塞していたら、手術しているはずですね。手術しなかったのは、私自身が患者の最もよい状態のときに手術するべきだという考えから、閉塞をした際に手術に踏み切らなかったからです。そして、療法食でコントロールが可能なはずと考えていたこともあります。(ただ、多頭飼育なので、他の餌も食べてしまうので、効果が現れませんでしたが) 閉塞しても、すぐに解除してあげることができるので、ついつい手術に踏み切るタイミングを逃しつづけていたということになります。 結論として、本日までの269日間尿閉塞が出ておりません。治療法というのは、抗生剤と抗炎症剤、それにPHのコントロール剤です。この組み合わせで半年継続して、それ以降はPHのコントロールだけです。これで1年無事に経過すれば治ったと受け取ってもよいのではないかと考えています。 我が家の猫は、性格的なこともありますが、確実に1日に2回経口投与をしていますが、これができない患者もいるでしょうし、我が家のほかの猫では、1回の尿閉で1回の治療でそのまま治って再発していない猫もおります。 患者の個体の相違により治療への反応差もありますし、また、どのくらい熱心に手をかけていただけるかによっても 相当な差が生じます。 まずは、患者自身がどのような性格であるのか、どのくらいのレベルの膀胱炎であるのかがあって、飼い主さんが自分自身でどのくらい確実に治療を継続できるかだと考えられます。中途半端ですと、再発は免れません。 これらの点に不安があるのであれば、手術した方が患者にとっては、むしろ親切と言えるでしょう。尿閉は、一刻を争う病気ですので、何回も危ない経験をさせることはよろしくありません。投薬や療法食で治る可能性はありますが、確実ということであれば、手術の方がより早く確実ではないかと思います。(膀胱炎が治るというのではなく、救命という意味からです) 私は当初、入院患者からのクラミジア感染が我が家の猫の膀胱炎に関与していたのではないかと疑っていて、そちらの治療から膀胱炎も治療効果がでるのではないかと考えておりいろいろな薬を試すことになりました。これが治療試験のような結果となってしまい、本人には迷惑をかけてしまったことになります。 むしろ、オーソドックスな治療でも確実に継続することの方が結果につながるようです。
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