意見交換掲示板過去発言No.0000-201005-24
Re:愛猫の死因について |
投稿日 2010年5月17日(月)01時02分 投稿者 ノリ 獣医師
はじめまして モノクロームさん。多忙なためあまり丁寧なお答えはできませんが、私の知る限りの範囲でお答えします。 1.通常こういう診断が下された場合の治療法はどういうものがあったのでしょうか。 >外科治療をする場合と内科治療をする場合があります。それぞれの治療を選択する基準はやはり持っている病気や症状などを加味して検討するのでケースバイケースです。また多くの血栓症を見てきましたが予後が悪いことが多い病気で絶対治癒できる治療法は無いでしょう。それ故にどれが正解というのは無いと思います。ある程度の治療成績が報告されている可能性の高い治療を検討するしかないでしょう。おそらくこの場合では抗血栓の治療と血栓を起こした原因の治療、対症療法ということになると思われます。 人の場合でも色々な治療があると思いますがやはり決定的な治療は無く再発を予防するために検査や治療の試行錯誤になると思われます。 2.死因は血栓もしくは心臓発作でしょうか。 >状況を見ていないことや死後の剖検が行われていないので不明です。しかしながら経験やお話から推測すると心臓疾患が関連した血栓症の再発によるものが可能性として高いでしょう。 3.ヘパグミン注射で血栓は予防できたと思われますか。 >おそらくヘパリン治療のことだと思いますが、ヘパリンを使用した治療は教科書にも記載されているスタンダードな治療です。成功率が高い治療法は確立されていませんので予防できる可能性が報告されている治療としか言えません。また医療は万能ではありません。診断が出ても治療が必ずしも成功するとは限りません。その猫ちゃんの症状が悪いものであればどうしても利かない場合もあるでしょうが血栓症であれば通常選択に入る通常の治療と考えられます。 先ほども述べた通り心臓が悪くて血栓症を起こしている状態であると基礎疾患である心臓病が末期であって治療が効することが決して多いものではないと思われます。 4.一度目の発作時CK2000以上でしたが70まで下がっていました。それでも血栓や発作は起きるものなのでしょうか。 私のみてきた症例では多くが再発をしていました。それは基礎疾患(この場合には心臓病)が完治するものでは無い訳ですから再発する可能性は高いと推測されます。 5.血栓や発作などの原因は何が考えられますか。 多くは猫ちゃんの血栓症は心臓疾患が基礎疾患となっていることが多いですが様々な原因で起こるといわれています。
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