意見交換掲示板過去発言No.0000-201312-14
Re2:血液検査の数値について |
投稿日 2013年7月10日(水)11時29分 投稿者 プロキオン
すでにムクムク先生からレスがついており、私も同様にCTやMRIによる検査を考慮されたらいかがかと存じます。 >GPT、GOT、ALPの数値が正常範囲内より倍以上高い場合はやはり腫瘍の可能性が高いのでしょうか? GPT は肝臓特性が高いのですが、GOT やALP は、肝臓以外の組織にも分布しており、他の臓器や組織に由来して上昇している場合もあります。その点を踏まえた上で、相対的に考えて肝臓に原因があって上昇しているのだろうという判断をとっているのだと考えられますが、腫瘍が形成されているというのは、あくまでも一つの可能性ということだと思われます。 >獣医さんにはレントゲンで影が見えているといわれましたがはっきりとさせるには手術しかないといわれましたが レントゲンでなにかしらのものが読影されているということになりますが、この場合、あきらかに読み取る事ができるものということになりますと、単純撮影ですと、その「大きさ」と「位置」ということになると考えられます。 ここから先の話しということになりますと、主治医の先生の見解に立ち入ることになりますし、実際に患者を診察してみないうちは、判断できかねるということになりますが…。 実際に手術ということになりますと、その目的が「腫瘍であることの確認と生検」であって試験開腹をしたいという意味なのか、あるいは、そのまま「肝臓の部分切除によって腫瘍そのものも取り除きたい」ということに目的があるのかでも、第三者の意見は異なってくると考えられます。 犬の肝臓というのは、それぞれの分葉に分かれており、左葉・方形葉・右葉・尾状葉というようになっています。 どの分葉に腫瘍が形成されていて、どのような血管が連絡しているかで摘出の可否が検討されることになり、人間の医療分野であれば、血管造影や血液の疎通状況の確認も必要とされます。 ですから、いきなり取ってしまえということではなく、試験的な開腹の意味合いの方が強いのではないかと私的には考えるのですが、質問者さんが患者である犬の負担を心配なさるのであれば、より侵襲の少ないCTあるいはMRI検査を選択された方がよろしいのではないかと思うのです。 腫瘍であるか否かという判断は、おそらくこちらで充分に判断可能だと考えられますし、肝臓は触れてはならないアンタッチャブルなところのある臓器ですので、仮に腫瘍であって摘出しようというのであれば、事前にCTやMRI検査はどのみち必要になるはずです。 これらの検査は、血管の造影検査以前に実施されるべきものですし、患者の負担もさほど気にされなくても良いように思います。 腫瘍であるか否かについてであれば、侵襲の少ない検査方法がありますよということになりますし、仮にその結果が腫瘍であったとしても、今の時点よりもずっと多くの情報が得られるわけですすから、それを受けてから、あらためて手術を選択するか化学療法剤を選択するかを検討されれば良いのではないかと思います。
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