意見交換掲示板過去発言No.0000-201501-164
Re3:ホリスティック医療について |
投稿日 2015年6月19日(金)11時55分 投稿者 プロキオン
6月1日付けのムクムク先生のレスの中にあるURL先を見ていただけると分かるかと思いますが、ホメオパシーの否定というのは、日本学術会議がこのまま看過しているわけにはいかないという理由から行われています。 日本獣医学界も学術会議に一員であり、そちらからの働きかけで日本獣医師会も連名でホメオパシーを認めることができない旨を宣言したということになります。本当に病気を治すことができるのであれば、学会や学術会議をあげて否定する必要はありません。 その宣言趣旨についてであれば、人間の医療の方からの意見が主たるものであって、ホメオパシーによって、患者が適切な医療を受ける機会を逸してしまう恐れがあるというものです。 動物であれ、人間であれ、適切な時期に医療を施される機会を逸してしまえば、治癒にも時間がかかりますし、余計な薬も必要となってしまいます。最悪の場合であれば、適切な治療をうけることなく最終転機を迎えてしまうこともあるわけでして、そのような事があってはならないという呼びかけですし、学術会議に所属する他の学会にしても「科学にあらざるもの」は認められないというスタンスを示す必要性を感じての事と言えます。 >昨今の獣医療者がわざわざイギリスやドイツから講師を招いたり、海外に行って勉強をされるのか不思議です。そのような流れがおきつつあるのでしょうか。 これは、医学でも獣医学でも、「隙間」を狙ってのことだと思います。動物病院の業界について言えば、病院を開業して運営していくためには、それなりの患者数(固定客)が必要です。勤務医としての獣医師であれば、やはり医師ほど待遇に恵まれているわけではなく、独立開業を目指しますが、新規に開業した病院ではそのままでは既存病院に比べて、どうにも分が悪いことになります。 当然、固定客を増やさなくてはなりませんから、既存病院に無い分野を標榜する方向へと活路見出そうとします。そういう狭い隙間をこじあけて、看板に掲げてみてはというお誘いもあることになるのです。 また、昨今のように景気が悪くなると、既存病院であっても新規顧客の開拓のために、新しいことにも手をつけてみようと考えるむきも出てくるのです。 ですから、このようなケースにおいては、本当のお客さんは、患者ではなくて、獣医師であるということになります。当然、そのための宣伝やセミナーは目立つように実施されないと目的がはたせません。 注:ホメオパシーはホリスティック医療の全てではありません。ごく限られて分野にすぎません。私もホリスティック医療全体を否定しているつもりはありません。
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