意見交換掲示板過去発言No.0000-201701-124
Re4:ヨダレと抗生物質 |
投稿日 2017年11月30日(木)10時56分 投稿者 プロキオン
ちょっと補足がてらに。 感受性試験とは、分離された細菌がどのような薬剤・抗生物質に影響を受けるか、つまりどの抗生物質が効果を発揮するかを調べる検査のことです。 経験とか漠然と投薬しても効果がないと意味がありませんから、確実に効果のある薬剤を投薬するために実施されます。 緑膿菌は、シュードモナス属の細菌の中の1つの菌の名称です。正式な名称はPseudomonas aeruginosaです。黄色や青色の色素を産生するために結果として緑色の色素を産生しているように見えるので日本語でいうところの「緑膿菌」の呼称を持っています。 自然界に広く分布しており特に珍しい細菌というわけでもありませんが、抗生物質への抵抗性が強く、炎症や化膿の治療の際に問題となりがちです。 長期に亘る抗生物質の使用によって病巣から一般的な炎症性の細菌が駆逐されたりすると、今まで増殖する機会がなかった緑膿菌にも増殖するチャンスがやってきたということになり、その抵抗性ゆえに治療に支障をきたすようになります。そのような現象を「菌交代現象」と呼んでいます。 また、兎の歯ぎしりについては、一般論として「歯」「尿石」「毛球」の3つから疑ってかかるべきかと思います。 そして流涎に関してであれば、これは歯・口内炎・歯肉炎・口唇炎等を想定することとなります。 実際問題として当事者の兎にどのようなことが起きているのかということになりますと、それは診察してみない限り言及できるものではありませんので、私の言っていることはあくまでも一般論です。 さらにクシャミについては、記載内容からでは環境要因によるものなのか疾病の症状としてのものかなのかの判断付きかねました。
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