災害と動物掲示板過去発言No.0700-200512-40
ゆうりさんへ |
投稿日 2005年9月2日(金)03時58分 投稿者 パール@ペット防災ネットワーク
阪神淡路大震災以前の災害での行政の考えは「こんな大変なときにペットのことなんか考えていられない」でした。役所の対応はそれが当たり前でしたし、被災者もそれをしかたないこととして受け入れていました。でも、阪神淡路大震災以降、はっきりと流れは変わりました。災害時にはペットも助ける、ペットを飼っている人を支援する、そのための活動を堂々と行政がやるようになりました。なぜ流れが変わったのか・・動物愛護の観点からという理由もありますがそれだけではありません。阪神淡路大震災という未曾有の大災害が、ペットは家族の一員であるという認識を行政に初めてもたらしたのです。飼い主にとってペットは大切な存在、、家を失い、財産を失い、仕事を失い、そのうえさらにペットを失うことは飼い主に計り知れない被災感をもたらす、、そのことに役所がやっと気づいてくれました。兵庫県で生まれたその意識は、北海道(有珠山噴火)や東京都(三宅島噴火)の試行錯誤を経て、中越大震災に活かされました。新潟県はでき得る限り迅速に、手厚く、そしてきめ細かくペットとペットの飼い主さんへの救援をしたと(今もしている)私は評価しています。今後もしどこかで大災害が起こったら「新潟県を見習え」と私は言うでしょう。 ところが、県がいくらよい動きをしても市町村がそうではない対応をする例が多々ありました。住宅問題はその顕著な例です。仮設住宅にペットを置いてもいいかどうかの問題でも市町村によって始めは対応が違いましたよね。ゆうりさんのおっしゃる通り、まさしく長岡と小千谷の違いです。あちらがよくてこちらはだめ、道1本隔てて許されることと許されないことの差がある、それはやはり理不尽ですよ。住民は市に対して納得のできる説明を求めるべきだし、市は住民に対して理解を得る説明をする義務があります。お仕事の関係などでそれはできないということもあるでしょうが、ゆうりさんにとって納得のいく結果を目指さないとまた被災することになってしまう、私はそれを危惧します。 なんだかゴチャゴチャ書いてしまいましたが、、、 ペットといっしょに暮らしたいというのは被災者のワガママなんかじゃない、ペットと同居できる住まいを得ることは生活再建のためにとても大切なことなんだ、それが地域の復興につながるんだ、私がゆうりさんに伝えたいのはこれなんです。 |
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