こちらでは多分はじめましてだろうと思います。
いつもプロフェッショナルフォーラムのほうでお世話になっている「まき」というものです。
犬の問題行動についての書きこみがあったので反応して出てきてしまいました。
私が勤務する動物病院で先日までやっていたしつけ教室で同じような話があったので参考になればと思います。
（しつけ教室に協力頂いたのは行動療法なども手がけている訓練所でした。）
参加者の中に、５歳の柴犬の飼主さんがいたのですが、その子は家族を「噛む」ことや、気に入らないと「うなる」などの行動が目立ち、しつけ教室の告知を院内に張り出したときに「子犬じゃないけど参加できるのか？」と相談を受けました。
やはり、人によって反応が違うらしく噛まれる回数が多いのは飼主さんと同居しているご両親だそうです。
初回にビデオを見ながら「何故問題行動が起こるのか」という勉強を飼主さんたちにしてもらったのですが、すべては「飼主がリーダーになりきれていない」から起こる行動だと理解していただき、その後にその行動を治すために飼主がしなければいけないことを教えて行きました。
全６回のクールが終了し、私が感じた事は、問題行動が起こる（病的なものではなく、権勢症候群としての問題行動）原因を作っているのはやはり飼主さんだという事でした。
言う事をきかないから「おやつでごまかす」（しつけ教室ではオペラント法というおやつを使う方法を用いてはいましたが、「ごまかす」ために使うのではありませんでした）
常に「話し掛ける」（来客があったときに吠える犬を怒鳴ってやめさせようとするとかえって興奮してしまう）
いつも犬が何をするか見張っている。（飼主が犬に注目するという事は犬をリーダーとして認めていることになってしまうそうです）
やよさんのワンちゃんは、やよさんの事はリーダーとして認めていたのかもしれませんが、ご両親の事は自分より下だと思っているのではないでしょうか？
権勢症候群というのはわかりやすく言えば、人間をリーダーとして認められない不安から、「自分がリーダーにならなくちゃ！！」と群れを守ろうとする犬の自然な行動なんだそうです。
群れのリーダーになった犬に、下位のものである人間が何かをしようとすれば犬は「下っ端のくせにでしゃばるな！！」と怒るのは当然で、それを何とかしようとすれば犬をどうにかするよりも人間がリーダーになるために効果的な接し方をするほうが有効だと思います。
問題の柴犬はだいぶ良くなってきました。何より変わったのは、飼主さんの犬の接し方です。
最後の６回目には「うなられても前のように怖くなくなった。」と言ってましたし、犬のほうもうなっても怯まなくなった飼主さんに違うものを感じたのか、従順になってきていました。

飼主さんがあきらめずに、専門家の指導を受けながら接して行けば良くなるとは思うのですが、、、？

http://www05.u-page.so-net.ne.jp/xa2/maki-hab/