やぎねこさんちのわにちゃんに続く、
パールちゃんちの佐々木くんの犯罪歴を告白します。
今からン年前、佐々木くんはまだ若くハツラツとしたオス犬として、
いろんな「おいた」をしました。
パールちゃんちにいた亀は熱帯産のゴールデンヘッドタートルという高級な亀で、
頭が金色なので「金ちゃん」という名前でした。
熱帯産のせいかおおらかな性格でした。
水槽から出してもらって、首をにゅぅっと伸ばして
気持ちよさそうに日光浴をするのが日課でした。
そこへ現れた佐々木くん。な、なんだ?　生臭いけどイヤな匂いじゃないな。
新発売のジャーキーかな? どれ、ちょっと噛んでみよう。ガリッ。
「こら〜っ！、佐っちゃんっ！！、ダメ〜っ！！！」と叱って口をこじあけ、
金ちゃんを救出しました。
あわれ金ちゃんは、とっさに首と手足は引っ込めて無事でしたが、
甲羅に2つ、佐々木くんの牙のあとが残りました。
幸いなことに牙は甲羅を貫通していなくて、中身(?)の肉体は傷つかずに済みました。
でも、噛み傷は甲羅の成長に後遺症を残し、そこだけ甲羅が成長しないイビツな亀になってしまいました。
人間の引越しにともないあちこちを移動した金ちゃんは、
長距離引越しの際には高速道路のサービスエリアでも日光浴休憩をした偉大な亀でしたが、
とある猛暑の夏、水槽内が高温になりすぎて昇天してしまいました。
金ちゃんの葬儀には佐々木くんも参列し、深くコウベを垂れ、別れの挨拶をしていたのが
参列者の涙を誘いました。