獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200104-46

ひろさんへ
投稿日 2001年4月18日(水)04時39分 パールちゃん

犬8匹飼いのパールです。
アガリクスについて4月7日に意見交換掲示板に書いたことを転載します。

・・ここから転載
我が家には2年前に膀胱ガンと診断された子(メス・9歳・体重12キロ)がいて、
ガン宣告以降ずっと、アガリクス茸、ときには霊芝(マンネンタケ)の錠剤と、
プロポリスのカプセルを飲ませています。
いずれも人間用のもので、人間の体重と犬の体重を換算した分量を与えています。
2年前はひどい血尿が続いていたのですが、それは投薬ですぐに抑まり、
この2年間、体調にはなんの変化もなく、ガンの症状が出ることもなく元気いっぱいです。
アガリクスとプロポリスの実際の効果のほどはわかりません。
膀胱ガンは進行の遅いガンなので症状がまだ出ないだけかもしれません。
私ははっきりいってサプリメントは「気休め」だと思っています。
何もしないよりは、副作用がないならば、免疫力アップ、ガン抑制を「期待」して、という感じです。
サプリメントは薬ではないので、すぐに目に見える効果があるわけではありません。
予防的に、あるいは予後の健康維持のためのものとして考えたほうがいいのではないでしょうか。
・・ここまで転載

14歳という犬の年齢を考えると、強い副作用の恐れのある抗がん剤を、
私なら使いません。
摘出した腫瘍の結果がたとえ悪性でも、もしすでに転移しているとしても、
犬の年齢から考えて度重なる手術はむずかしいと思います。
苦しみを与える延命処置はしたくないというひろさんの気持ちがとてもよくわかります。
アガリクスやプロポリスを「気休め」「期待」と書いたのは、
犬への効果がはっきりしていないからです。
もちろん、「気休め」「期待」以上の効果を発揮してくれることを私自身も願っていますが、、。

ガンと診断された犬の飼い主は、積極的に抗がん剤などの治療を選ぶ人と、
抗がん剤を拒否する消極的な人とに分かれると思います。
私は、その犬の年齢や性格、どんな暮らしを好むかなどを総合的に考えて、
どうするかを決めます。
ある意味、ガンの進行と犬の寿命の競争です。
ガンの特効薬のない現在では、
今までの生活を維持しながら、苦痛や副作用の少ないことをできるだけしてやり、
ガンに負ける前に寿命をまっとうさせてやるのが最善なのではないかと私は思っています。

※同じ4月7日にプロキオン先生もアガリクスについて書き込みをされていますので、
 意見交換掲示板の過去ログを参照してください。

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