獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200201-42

仔犬の引渡しについて
投稿日 2002年1月21日(月)23時36分 ジャック

私は過去にブリーダーをしていましたが、理想から申しますとなるべく母親の
近くに長く置いておくほうが良いと思います。
犬は集団の生き物ですから、親、兄弟との生活の中でルールを学びます。
産まれた数にもよりますが、10日位までに目が見えるようになり、二週間ぐらいで
歯が生え始め、この時期には決まったところで便をするようになります。
30日位で母親のおっぱいを齧るため母親が嫌がるようになり乳離れが始まります。
この頃から兄弟のじゃれあいも噛みあいになり痛みを知るようになります。
母乳の抵抗力は90日位まで続くと言われています。
私が生まれた子犬を出すときは、大きく育っているときは、35日、小さい時は
45日位で出していました。本当は60日位がベストなのですが、40日を過ぎると
鼻が伸びてくるので仔犬の愛らしさが少し変わってくるのです。そうすると
ペットショップとしても売りにくくなるのです。
ペットショップに引き取られてそこで一番可愛い時期を迎えると、ショップと
してもすぐ売れるので経費も掛からないことになります。商売としている以上
仕方ないかもしれません。
私は、個人売買の場合は生後50日まで待って貰っていました。
どうしてもという方は早めに出していましたが。
90日は長く感じられますが、それが飼主さんの愛情と言ってしまえばそれまでですが
引き取られたお家で、「可愛がって貰いたい」というのがブリーダーの気持ちだと、私は
信じていますので、仔犬の可愛さが残っている内にお渡しするのが良いのではないかと
ブリーダーの端くれとして私は思います。
ただ、ブリーダーの中にも仔犬の可愛い時期だけ自分の所に置いて、仔犬らしさが消えたら
譲るという人がいるのも事実です。
結論を申しますと私は45日〜60日あれば大丈夫だと思います。
予防接種にしても、獣医さんによって50日で一回目と言われる方と、80日過ぎて
からと言われる方、様々です。
もう一点だけ、初産の場合は、譲る側の方がこんなに小さいのに出して大丈夫
だろうかと心配することもあります。
御自分が疑問に思うことはブリーダーに尋ねられたらよいかと思います。
疑問に答えるのはブリーダーの努めだと思います。
犬が気に入ってもブリーダーに不信感を抱くときはブリーダーを
変えるぐらいの気持ちの方がよいかと思います。



◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。