獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200204-33

プーさんへ
投稿日 2002年4月8日(月)12時03分 パールちゃん

人間には無駄なこと困ったことと思える鳴き声も、
犬はちゃんと理由があって鳴いているのです。
その意味を人間がなかなかわかってあげられないというだけ。
なぜ鳴くのかを考えてみましょうよ。

やはり、お店にいた時期が長かったことが影響していると思います。
人間に甘えたくてしかたない時期をプーさんの犬はお店で過ごしてしまったんですもんね。
不特定多数の人の目にさらされ、将来ずっとではない人に世話され、
プーさんの犬は愛情に飢えていたと思います。
もっとかまってほしい、もっと遊んでほしい、もっと愛してほしいってね。
そして、やっとめぐりあった家族。
子供たちが遊んでいるのを見れば仲間に入りたいし、
みんながどこかに行ってしまってお留守番をさせられるのはたまらなく不安なはず。
「ボクも仲間に入れて。ボクを置いていかないで」と、
必死になって鳴いているんでしょうね。
来て1ヵ月半でしたよね?
おうちにも慣れ、かわいがられ、今やっと自分の存在に自信がでてきたころです。
今の幸せを失いたくなくて、自己主張して鳴いてしまうんでしょうね。

鳴くたびに人間が犬に対して何かをしてしまうのは逆効果です。
鳴けば思い通りになると思ってしまいますからね。
叱るのも逆効果です。
叱られる=相手をしてもらえたと覚えてしまいます。

人間はきっぱりと無視することが基本です。
外出時は無言で時間差で1人ずつという作戦をやっていたのは正しいことです。
それをもうちょっと根気よく続けてみてください。
無視する前に、合図を決めてそれを犬に覚えさせてもいいと思います。
鳴いてはいけないときは犬の目を見て人差し指を立て「シーッ」と言うとか、
お留守番の前は犬を手のひらで制して「待ってて」と言うとかです。
その合図をしたらあとはひたすら無視。
ああ言われたからこうしていなきゃ、いくら鳴いてもだめなんだと、
繰り返すことで犬はちゃんと覚えていきます。

幸いご近所の方の理解はあるようですから、
「いろいろ勉強中です。ご迷惑をかけてすみません」とご挨拶しておくといいですね。
ご近所の方が言うように長く続くわけではないので、今が肝心です。
がんばってくださいね。

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