獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200210-5

♪さんへ
投稿日 2002年10月2日(水)08時13分 パールちゃん

経緯はわかりました。ありがとう。こちらでお返事しますね。

「鳴いたら無視作戦」をするには状況が厳しいようですから、
ダックスちゃんに短時間特訓をしてみましょうか。
「待て」を持続させる特訓です。

すでに「待て」ができる子なら特訓に入りやすいけれど、「待て」はできますか?
「待て」がもうできるとして、、、
1.♪さんはダックスと向き合い、おやつなどを使って「待て」をさせる。
2.「待て」の声で動きを止めたら、♪さんは向き合ったまま一歩下がる。じっとしていられたら、おやつ。
3.2の動作を最初は時間を短く、そのあと少しずつ待っている時間を長くしていく。
 ここまでは必ず犬の目を見ながら行う。
4.2の動作に応用を加え、♪さんが横を向いたり背を向けたりしても待っていられる練習をする。
5.♪さんの動きや体の向き、視線に関係なく待っていられるようになったら、犬との距離を一歩ずつ広げていく。
6.距離を広げ、♪さんが部屋から出ても待っていられるように練習する。
1〜6を段階を踏んで繰り返し、♪さんが動いても自分以外のものを見ても「待つ」練習をします。
どの段階でも、鳴いてしまったら即座に相手になるのをやめ、
時間をおいてもう一度その動作をやり直してください。

この特訓は、好きなだけ鳴かせる「鳴いたら無視作戦」と違い、
鳴かずに待てば必ず戻ってきてくれていいことがある(おやつ・誉められる)ということを覚えさせる練習です。
待つ時間と♪さんとの距離に関係なく鳴かずに待っていられるようにする練習です。
おやつのときだけでなく、♪さんが別の部屋に行くとき、トイレやお風呂に入るときなど、
生活のあらゆる場面で「待て」の練習をしてみてください。
「待て」と命令するときに犬の顔の前で人差し指を立てるなど合図を決めれば、
「待て」と言われなくても人差し指を立てられたら待つんだなと理解するようになります。

あと、できれば精神的に少し距離をおいてダックスちゃんと接するように、
♪さんの気持ちをちょっとだけ変えてみてください。
冷たくするというほどではないにしても、あまりかまわないようにしてみたり、
かわいがるときとそうでないときのメリハリをつけたりして、
べったり依存させないようにしてみてくださいね。
ダックスちゃんは愛情に飢えていて、心に分離不安をもっていると思います。
べったりしなくてもこのおうちには安心と幸せがあるんだということを、
ダックスちゃんにわからせることをめざしてみましょうよ。


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