獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200305-17

スノウさんへ
投稿日 2003年5月4日(日)23時50分 パールちゃん

かりんとさんの方法は、
犬に、群れのなかの最下位であることを自覚させる方法ですね。

毛を梳かしたり、目やにを取ったり、
食事前に「お手、おかわり」をしたりするのは、
シェルティーくんにとって我慢ならないイヤなことなのでしょうね。
だからそれを強要すると噛む。。。
イヤなことでも人間がそうしろと言ったら受け入れるのが下位の立場である犬の姿ですが、
シェルティーくんにはその自覚がないのかもしれません。
人が犬をコントロールするのではなく、
シェルティーくんは人をコントロールしようとしているようです。

食事前の「お手、おかわり」はゴハンに対する過度の所有欲だと思います。
弟さんと妹さんのお友だちを噛んだのも、今回妹さんを噛んだのも、
なにかを守ろうとしてのことだと思います。
なにを守ったのか、、、
守ろうとしたのは、物かもしれませんし、住みか(なわばり)かもしれませんし、
自分中心の安息な環境なのかもしれません。
ご存知のようにシープドッグは〝守る〟〝所有する〟の本能を人間が利用しようとして、
牧畜犬として改良された犬種です。
主人を助けて羊を守ったり追い立てたり誘導したりするために作り出された犬種です。
その気質特性がおかしな方向に過度に発揮されると攻撃的な性格が引き出されてしまいます。
羊を守るために主人をも噛む、、というわけです。

人を噛みそうな現場にタイミングよくボスであるお父さんがいられれば、
家庭内での訓練による矯正も可能でしょうが、
お父さんがずっと犬とともにいられないのであれば、
しつけ教室に通ってプロのドッグトレーナーに頼るしかないのかもしれません。
獣医さんがアドバイスしてくれたように嫌がることはしないというのもひとつの方法ですが、
それでは根本的な解決にはならないでしょうしね。

シェルティーの暗の部分が出てしまっているのだと思いますが、
訓練によって明の部分をうまく発達させてあげれば、
とても従順で賢く物覚えよく、人間に寄り添うことが必ずできるはずです。
ご家族でよく話し合ってみてくださいね。

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