既レスの否定ではなくまとめのつもり。

　第一に、種speciesとしては、いまの学名はともかく、オオカミとイヌは同一種です。学名が違っているのは家畜種にはよくあることで、訂正を求める勇敢な分類学者がいないだけ。

　で、オオカミ＝イヌの「正常」は、５の４です。
　なので、どう通用しているかは別として、正常／異常の軸にのっているとするならば、前足の親指は狼爪／指と呼ぶのはやや不適切です。あって当然、とりたててネーミングする必要はないのですから。
　かつ、舗装地以外を十分に走らせていれば徒長もしません。オオカミは誰にも親指の爪を切ってもらえませんものねえ。退化途中というのは大きく見ればその通りですが、機能を担っているか否かで見るのなら少し過ぎた表現かと。なければある種の運動能力は落ちますから。

　とはいうものの、高度に「改良」された犬では、指の数の異常が多発します。４の４、５の６とかが多いかな。欠損はまあありがちですが、過剰はたぶんホメオボックス遺伝子あたりの異常で興味深いところです。爪だけある、指だけある、というのも似たようなものでしょうから、「まっとうな親指が前趾にある」のとは区別するのがよいかと。
　むろん後趾に関しては怪我の要因となりやすいことはその通り。
　
　家庭犬のケアとしては、爪が徒長するようなら切る、だけで十分です。