獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200401-42

Re:診察結果
投稿日 2004年1月7日(水)01時25分 パールちゃん

トムリンさんへ。
股関節はあきらかな異常や脱臼じゃなくてよかったですね。
体を整えることに重点に置くとのこと、賛成です。
適切な食餌と適度な運動、この二つが課題だー。
まずは適切な食餌。
最初は、栄養補助となるものを何も加えずに仔犬用フードをあげてみてください。
そのフードがその子のおなかに合っているかを確かめるために。
下痢や軟便でなくコロンとしたいいウンチが毎日ちゃんと出るかがチェックポイント。
フードを見極める間は、おやつのときにもそのフードを与えるようにして、
ほかのものは一切与えないほうがいいです。
合格フードを見つけたら、次に栄養補助をトッピング。
幼少期の栄養不良を成犬になっても引きずっている子にはタンパク質とカルシウムが必要です。
鶏ササミ、チーズ、なまり節、犬用粉ミルクなどが良質のタンパク質とカルシウムを含む食材です。
いずれのものも与え始めるときは必ず一品ずつ増やすようにして、
それによって下痢を起こさないかどうかを確かめてください。
おなかの調子を整え、腸内の良い菌が悪い菌に負けないようにするには、
ヨーグルトや整腸剤ビオフェルミンSをときどき与えるのもいいと思います。
そして適度な運動。
後肢の様子を見ながら10分くらいゆっくり歩く運動を1日2回ほど。
ただし、足を気にして座り込んでしまうようなら無理に歩かせることはありません。
また、せっかくカルシウムを摂っても日光に当たらないと骨格や筋肉の形成にはなりませんので、
1日に20分ほどは日光浴できるようにしてあげてください。
TP(総蛋白)が5.5g/dlという数値は低めですが基準値内ですから、
これからの生活によって改善できる可能性大ですね。

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