獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200405-53

Re:しつけ教室
投稿日 2004年5月13日(木)15時09分 投稿者 パールちゃん

うっかりやまさん、こんにちは。
横レスでごめんなさい。
りんママさんの「しつけ教室では犬をしつけるのではなく飼い主をしつけているのです」が明言なので思わず出てきました。
ホントにそうだと思います。
しつけ教室というのは、犬に何かを教えるところというよりも、
よき飼い主・よきリーダー(犬にとっての)になるにはどうしたらいいのかというコツを、
犬の習性や行動パターンを元にして伝授している場だと思います。
しつけ教室ではなく飼い主教室なんですよね、実際は(笑)

どんなに高度な訓練に対しても、犬は反復練習とご褒美を繰り返せばたいていはそれができるようになります。
でも、それだけじゃだめなんですよね。それだけじゃ応用が効きません。
古来からの猟犬・漁犬・牧畜犬をはじめ、警察犬や麻薬探知犬、災害救助犬、介助犬など、
ワークドッグはみんな人に愛されてこそ、その仕事をするのです。
素質や能力があるというだけではないんですよね。
人を愛し、人から愛され、人を信頼し、人から信頼され、
それが犬たちの生きる喜びの基本になっているんですよね。

家庭犬もまったく同じだと思います。
犬に何かを望むなら、まず飼い主自身が犬から愛され信頼されなければならないと思います。
犬から信頼されるためにいちばん大切なのは、一貫した態度を示すということです。
昨日は「ダメ」と言ったことを、今日は「いいよ」と言う、これがいちばんいけません。
人に飛びついてはいけない、リードを引っ張ってはいけない、掃除機と床モップに吠えて挑んではいけない、、、、、
これらを教えたいなら一貫して「いけない」を示し続けなければなりません。
「ちょっとならいいよ」「今日だけはいいよ」という曖昧さは犬には通用しませんから。
ただし、「一度おすわりして、おいでと言われたら飛びついてもいいよ」という小ワザはいくらでも教えられます。
練習にさく時間と根気、そうなってもらいたいという真剣な願いがあれば、犬はどんなこともやってのけます。
「この人の言うことに間違いはない」という信頼があってこそですけどね。

胴輪に慣れている子を首輪に慣らす、またはその逆で首輪に慣れている子を胴輪に慣らすのには、
2〜3日もあれば充分です。
身構えずにサッとつけてしまい、いやがろうがもがこうが歩き出してしまうことがポイントです。
いやがるのに負けて断念してしまうのは、犬にとっては「やめてもいいようなことを無理強いするなよぉ」です。

鼻ペチャさんは呼吸器の構造上からパンティング(舌を出した浅くて速い呼吸)になりがちです。
これはオトナになっても変わりません。
鼻気道がフル活動するために顔面に血が集まり、目が血走ったように見えたりします。
そういう状態から興奮しやすい≠ニ見受けられることが多々あるでしょう。
鼻長さんならちょっとハーハーするくらいのことでも鼻ペチャさんはその100倍くらい苦しそうに見えてしまいますね。
でも、ま、それが鼻ペチャさんの特質ですから、心臓に病気をもっているというのでなければ、
パンティングは当たり前のこととして受け入れて生活していけばいいと思いますよ。

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