獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200408-100

預かり中さんへ
投稿日 2004年8月24日(火)16時49分 投稿者 はたの

横レス失礼。

1.「いろんな方の意見が欲しい」のでしたら、「ショックです」「悲しくなった」などと書かれないことです。「いろんな方の意見」の中には、キビシイものが含まれるのも当然ですから。

2.「私の不十分な書き方」
 四国犬のことを土佐犬という表記法も確かにあります。しかし、土佐犬=土佐闘犬、というほうが一般的です。試しに「土佐犬」でググっても、四国犬であるところの土佐犬はなかなか出て来ませんでしょう? 
 文字情報だけで何かを伝えようとするのですから、紛れがないように、誤読を招かないようにご注意を。「土佐闘犬でないほうです」と最初に、あるいは2番目の投稿で書かれていればすむ話です。
 土佐闘犬であれば、りんママさんのアドバイスは至極妥当ですから。

 四国犬であれば土佐闘犬よりはまだしも扱いやすいでしょう。
 しかし「性格はラブみたいなもの」というのは、やや考えにくいところです。よほどのんきな個性なのか、まだ萎縮しているか、でしょう。
 四国犬は日本犬の中でもかなり野性的な傾向があります。敏感、臆病、神経質というところから、防御的に噛む、不振な物音に吠える(ある晩だけならこれかもしれません。遠くのネコの気配に対する警戒咆哮とか)、また、獲物となる小動物に対しては捕食性攻撃も出やすいものです。他の5頭の中に日本犬ないしその系統の雑がいれば、そちら方向に強烈、とお考えになられればよろしいかと。少なくとも5日目で
>お酢スプレーをかけたり、棒で地面を叩いて大きな音をだしたり
 はなさらないほうがいいでしょう。
 もし私でしたら、室内の一角を先住犬が入れないように区切り、その個体の占有スペースとして、イヌの横で寝ます。イヌの方から近づいて手など舐めにくるのを待ちます。その後、イヌの受容に合わせて、体の各部を触ったり、持ち上げたりできるようにします。飛びついて甘えていいことも知らせます。なにかの動作を止める必要がある場合も、他へ誘導するなど、怒るのはむろん叱るのも避けます。もしも外に繋いでいた吠えたのなら、側にいって抱きしめてやり、再び安心するまでなだめるか、あるいは一緒にその不審の原因を見に行くでしょう。そうすれば、不安を感じて知らせれば、対処してくれる頼もしい人だ、と思ってもらえますからね。
 イヌから信頼されるのが第一です。当面は甘やかしていいのです。しつけ云々はその後のことです。目安としては、食べている食べ物を口の中から取り上げられるぐらいになってから、でしょう。
 アルファ化させてしまうリスクはありますが、その矯正は、いじけさせて防衛的攻撃が癖になったイヌの矯正よりもはるかに簡単ですから。

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