獣医師のだんちひ、と申します。
犬種団体では近年、極近親交配を避ける様に指導しています。団体によっては血統書を発行しない、あるいは「警戒血統書」と扱われます。
ＪＫＣの場合、親子の交配および同じ両親から産まれたきょうだい同士の交配により産まれた子犬の登録は認められなくなりました。
これは「安易な交配方法として身近にいる近親を使って繁殖を行なっている方が多くいる事実がアンケート調査によって判明した。その結果を踏まえた対応策」という事です。（ＪＫＣの会報より）内部には反対意見もあったようですが。
この掲示板を利用されている方は比較的、意識が高い飼主が多いとお見受けします。
ならば、未熟な獣医師からの心よりのお願いですが、血統書が出る出ないはともかく、「２世の顔がみたいから」「子供を産ませると健康になると聞いた」「ショップに薦められた」等の理由による安易な繁殖は絶対に止めていただきたいものです。
近年、「突発事故」による繁殖はもちろん、にわかブリーダーによる繁殖が増えています。
それは人気犬種が犬種標準どころか、性格・健康上の問題を抱えるようになってきた原因の一つではないか、と思われます。
血統書の発行がどうのよりも、これ以上問題を抱える犬達、そして行き場の無くなった犬達をを増やさないで欲しい。
それが私の切なる願いです。