イヌ掲示板過去発言No.1100-200507-125
ひげ |
投稿日 2005年7月20日(水)02時40分 投稿者 はたの
こうしたいわば「機能生理学」的なハナシは、研究者が調べようとしたことしかわかりませんから、全体像を解明するのは大変です。人間の感覚とは違う、想像するのも大変、といった部分が大きいですから。 ネコが狭い場所の幅をはかるのにはヒゲは使わない、のはおおむね定説といってよいかと。ただし、獲物を捕るときには大切だろうと言われていますね。実は近くは見えないので、噛む時にはヒゲが頼り。ネズミの毛流を判断するのにも寄与しているのかな? イヌでも程度はともあれそうした使い方はしているようですし、臭いを効率的に嗅ぐために風向きを察知しているのにも使っているように見えます。 何にどのように使っているかの参考になるとは限りませんが、別のアプローチとしては、感覚のホムンクルスというものがあります。脳の中でそれぞれの感覚が占める大きさを戯画的・比喩的にその動物の体を誇張して表したもので、ヒトであれば目や人差し指の先端が極端に大きく描かれます。マウスあたりだと、目よりも、ヒゲ一対のほうが脳にとっての意味は大きいようです。人間のヒゲは単なる体毛で感覚毛ではありませんけれど、それでもヒトの髪の毛なんかよりはモノの察知に使えるわけで、根っこがフローティングシステムになっていて専用の神経細胞が配されている感覚毛の推して知るべし、ですね。 イヌの脳も相当に研究が進んでいるわけで、探せば何か知見があるような気がします。ただ他方で、鳥の嗅覚なんか、材料としてはふんだんに得られるものでも割と手つかずだったりするような「抜け」もあるので一概にはいえませんけれど。 切っても極度に庇護された飼い犬では日常生活で困ることはないでしょうが、入力が減る、つまりは世界をより単調にしか感ずることができなくなるわけですし、ドッグショーでの評価をのぞけば、切るメリットはありません。あえて切る必要はない、と思います。 |
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