獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200507-153

Re:ほえ癖が…
投稿日 2005年7月25日(月)04時25分 投稿者 パールちゃん

犬ばか一家さんへ。

> ビーグルにはもともとほえ癖があって

いいえ、吠え癖がついたわけじゃないでしょう。
ビーグルはもともとよく吠える犬種です。
吠えることを仕事として人間に飼われていた長い長い歴史がある犬種です。
よく吠えるビーグルは、ビーグルとして立派で正しい、いいビーグルです。
でも、家庭犬として飼うにはそんなによく吠えるビーグルでは困るという場合が大半でしょう。
ならば、吠えなくてもいいんだよということを教えてあげなければいけません。
ところが犬ばか一家さんは逆のことをしてしまっています。
吠えたときに散歩に連れて行ったりガムをあげたりしたら犬は吠えたことのご褒美だと思います。
犬ばか一家さんは「よし、いい子だ、よく吠えたね、もっと吠えろ、もっと吠えろ」と犬に教えてしまっているんです。

「吠えたらご褒美をくれるくせに、吠えろと言うから吠えているのに、
 なぜ冷たい目で見るんだ? なぜ困った顔をするんだ?」
と、ビーグルの心のなかは飼い主不信でいっぱいです。
かわいがられている実感がありません。
おまけに家のなかにはもう1匹犬がいて、あきらかに自分より大切にされている・・
うらやましい、くやしい、さみしい、つらい・・
ノイローゼになりそうなのは飼い主のほうじゃなくビーグルのほうです。
権勢症候群なんかじゃありません。
愛されている実感のない犬は心を閉ざします。
食餌中に人が近づくのを嫌がるし、自分を愛してくれない人を噛んでしまうこともあります。

愛してあげてください。
大切にしてあげてください。
吠えなくてもいいんだよということを教えてあげてください。
それは、ビーグルの不安や不信を消してあげるということです。
家のなかで飼うのがいちばん手っ取り早い方法です。
いつも近くにいてくれる、いつも近くにいられる、
そういう状況を作ることができれば吠えることはピタリと止まるでしょう。
家のなかでは飼えないという場合は、ビーグルに安心感を与えることに尽きます。
他のことを犠牲にしても時間と手間をビーグルのために費やしてください。

10歳だともう体も衰えてきています。
このままではどんどん不安とストレスが強まって、ますます吠える犬になります。
今、本気でどうにかしないといけないときだと思います。

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