イヌ掲示板過去発言No.1100-200508-157
Re:肛門腺炎 |
投稿日 2005年8月30日(火)13時25分 投稿者 パールちゃん
すずらんさんへ。 同じ抗生剤を何週間も使いつづけるのは耐性ができてしまうのでいいことではありませんが、そのへんは獣医さんもちゃんと心得ていて、違う薬また違う薬を出しているんですね。だから長期連用の心配はしなくていいと思いますよ。ただし抗生剤は腸内の常在菌バランスを乱してしまいますから、「善玉菌がんばれ」のつもりで毎日ほんの少しヨーグルトを舐めさせたりすることを考えてみてください。 さて、抗生剤を飲んでいるときはお尻を気にしないのであればお薬の効果はあるはずです。 なのに「また膿が出てくる」という記述・・本当にウミなのかなぁと思ってしまうのですがどうなんでしょうか。肛門腺液ではないのですか? ウミである、化膿性の炎症が慢性化している、あるいは抗生剤服用中は治まっていても服用をやめるとすぐ炎症が再発する、獣医さんはそういう診立てなのでしょうか。ウミなのか肛門腺液なのかは目で見ただけの判断ですか? たびたびの触診や肛門腺絞りが過度の刺激になってしまって治りかけている炎症を再発させているということはないでしょうか。 肛門腺液は犬にとって大切なID、個体識別情報です。犬が肛門腺液を出すのは名刺を配って歩くようなものなんですよね。ウンチのたびにちょっとずつ肛門腺液を出すことで溜まらないよう詰まらないよう犬は自分でコントロールしています。肛門腺液の粘度には個体差があり水に近い液状のものからドロッとしたジャム状のものまでいろいろ。通常は約2週間で生成〜排出して古いものから新しいものへ更新していますがそれにも個体差があり、たくさん作ってどんどん出す子もいればゆっくり作ってちょびちょび出す子もいます。 肛門腺液の粘度が高くて出しにくい体質だったり、あきらかに詰まってしまったりなら人の手で絞ってあげる必要がありますが、そうではないのに定期的に絞るというのはどうなんだろうと私は日頃から疑問に思っています。肛門腺絞りがお手入れの常識みたいに認知されているらしいことを「ちょっと待ってよ。本当に必要?」と思っています。犬にしてみれば「自分でちゃんと出せるんだからほっといてよ」なんじゃないかなぁと。。。 話が横道に反れてしまってごめんなさい。 必要のない肛門腺絞り、あるいは必要だとしても肛門腺絞りの間隔や絞り方などが過度の刺激になってしまって炎症を誘発させている・・そういうことも視野に入れてみてはどうでしょう。さわられると敏感な場所ですからさわられればさわられるほど犬はそこを気にして舐めてしまいます。それがまた過度の刺激を誘発して悪循環になっているかもしれませんし。 出てくるものがウミなのか肛門腺液なのかを白血球の数値からフォローしてもいいと思いますし、いったん抗生剤を打ち切って様子を見てもいいと思います。 病院を変えるのはおすすめしません。経過をよくわかっているところで続けて診てもらうのがいちばんですから。 おデブ対策もしてくださいね。先天性以外の肛門腺トラブルは肥満が原因という場合が多いですから。 |
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |