獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200509-126

Re:再び、犬の懐妊期間と中絶について
投稿日 2005年9月27日(火)19時08分 投稿者 パールちゃん

>人間と比較して犬の場合は条件が悪いのでしょうか。
人間と比較して条件が良いか悪いかを論じることはできないのですが・・実際、犬に堕胎術を施す例は少ないと思います。「できちゃった」ときは産ませることを選択する飼い主さんが多いのではないでしょうか。
>中絶を実施しなければならない場合に、適した時期はないものでしょうか。
母犬のためには早ければ早いほど身体の負担は少なくて済みます。が、交尾したかもしれないという不確定な要件なので慎重に判断したほうがいいと思います。
誤解されているといけませんから書きますが、堕胎(中絶)は子宮ごと胎児を取り出します。子宮を残していずれ適切な相手と交配させることを考えているのならそれはむずかしいことですよ。
犬の妊娠期間は約2ヶ月ととても短く、おなかの見た目はそれほど変化がなくても胎児は子宮内でぐんぐん発達しています。胎児の栄養とするため血流量が増えますので、そこを開腹すれば当然出血量は多くなります。人間とは子宮の構造が違います。人間の子宮は1個の袋状ですが、犬の子宮はつながったウィンナーのようになっていてそこに連なるように複数の胎児が入っています。

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