獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200509-7

yoshiko さん
投稿日 2005年9月2日(金)22時39分 投稿者 はたの

ヒトもそうですが、イヌも常に合理的・合目的的な行動を取るとはかぎりません。
 葛藤とかコンフリクトとか混乱とかあるわけです。

 オヤツを確保した時には、群れのメンバーとシェアしたい気分になってベッドへ行く。
 ベッドへ行って群れの上位メンバーとの距離が近くなると「これはオレんだかんな」と言いたくなる・・・
 ある意味ではオトナになってきたんです。へんに勘ぐる必要はありませんよ。ネコの同居が彼をオトナにするのに一役買った可能性はありますが、直接に抗議しているわけではありません。遅まきながらの反抗期と解していいでしょう(雄3歳というのは、遅まきながらというより普通のタイミングですが)。
 そうなってから衰えがはっきりするまでの何年かが、イヌが一番イヌらしいところです。楽しんでください。彼のプライドを尊重する部分と、ヒトの側の「ここは譲れん」というところの折り合いがつけばオッケーです。犬種によっては殺されても抵抗しない個体が多いモノもありますけれど、ダックスは本来、暗い穴の中で自分より大きいほどのアナグマと、ヒトの助けもなく一対一で格闘することさえできる、我が強い犬種です。何があっても人に歯を当てない、が常に可能とは限りません。そこはお気になさらず。ヒトが強くでた時に折れてくれれば十分コントーロラブルといえます。
 次第に、いままでより距離が遠くなるでしょう。疑似母子的だったのが、すこしそっけない感じになりそうです(甘え気分になることも残るでしょうが)。何か命じても、「わかってるって」という顔をして従わないことも出てくるでしょう。そこで悩まれませんよう。yoshikoさんご自身はおそらく女性と拝察しますけれど、いってみれば「分かり合ってる男同士の友情」みたいな雰囲気になっていくわけです。
 

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