獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200602-4

re歯のケア
投稿日 2006年2月1日(水)21時58分 投稿者 はたの

本当に歯石なのか、歯垢ではないのか、の確認がまずは必要です。

 とはいえ、いずれにしても、7ケ月で・・・というのは穏やかではありません。
 歯石のつきやすさは口の中のphに左右されます。アルカリ性ですとつきやすく、酸性ですとつきにくいものです。イヌの多くは酸性のはずですが、アルカリ性になる体質の持ち主もいます。まずはこの確認を。
 病院でも(即応可能かはともかく)可能でしょうし、phメーター、ph試験紙を使ってご自身でチェックすることもできるでしょう。

 歯石取りには、
・ガムその他
・予防効果がうたわれているドライフード
・歯磨き
・歯石になってからスケーラーで取る
 が主たる対処だろうと思います。
 いろいろな考え方がありますが、私は、ガムその他とフードを気休め半分の予防として使い、たまったらスケーラーで取る、としています。
 しばしば、スケーラーで取るためには全身麻酔が必要とアナウンスされています。獣医師の立場からすれば安全確保のてためにそれも仕方ありませんが、ふつうの飼い犬であれば、飼い主ならば無麻酔でも可能なはずです(言い換えれば、これができないというのは、イヌをコントロールできていない、ということだと思います)。

 いずれにしても、「完璧にキレイ」を保つのは大変ですし、無理です。
 十数年後に死ぬまでの間、「歯の不調が原因で体調を崩さなければよい」という観点から、「劣化速度を遅くする対策を、できることを組み合わせて考える」のが大切だろうと思います。

 キシリトールについては、効果をうたっているメーカーに、第三者が行ったダブルブラインドの試験、理想的にはダプルブラインド試験のメタアナライシス調査のデータあるのか問い合わせてごらんになるのが良いように思います。

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