獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200602-66

まぁさんへ (長文になります)
投稿日 2006年2月6日(月)16時53分 投稿者 りんママ

あき君は、優しいお子さんですね。
子供さんかな?と思いながら、表現が少し難しかったかもしれません。ごめんなさい。
ご家族皆さんでわんzを大切にされているのでしょうね。ウンチは健康のバロメーターでもありますから、日頃からよく観察をしてあげてくださいませ。
ネコママさんも仔ネコちゃんを病院に連れて行ってくださるようで安心しました。

さて、世の中には、イヌ(動物の全て)が怖い、苦手という方がいらっしゃいます。
自分も好きだから皆好きになって欲しいと言う願いが、苦手な方への配慮が足りなくなると思うことがあります。
まぁさんに言った方は、動物が苦手な方だったのかもしれませんよ。
大型犬が本気になって引っ張れば女性の力で引き留めることは難しいですもの。
そうならない為のしつけなのですけど、こちらの事情は相手は知りませんからね。
しかし、暴言を吐いてもよいと言うことではないですが、相手を思いやる気持ちはお互い持っていたいですね。

たとえば、犬種イメージというのもありますね。
当初盲導犬や介助犬にシェパードが使われていた時期があります。
しかし、犬種イメージや見た目が怖いということで現在はレトリーバー種が多く使われています。
シェパードやドーベルマンなどは怖い犬のイメージがありますものね。
柴犬など日本犬も噛むというイメージがあるのでしょう。うちの(柴犬mix)も、「そのイヌ噛む?」と聞かれます。その時には、噛まないと言う自信があっても「噛まないと思いますよ。」と笑いながら答えます。
それと、イヌが苦手の人の多くは、すれ違いざまに足早になってしまいます。(本当は、良くないんですけどね。)
お散歩の時に良く会う人ならば、こちらから積極的に明るく挨拶をしたりコミュニケーションをしてみましょう。お話をするようになれば、偏見もなくなりますしこちらのこともあちらのことも理解出来ますよ。仲良くなっても犬からは目を離さないことです。
相手が怖がっているように見える場合、すれ違う際時には立ち止まりイヌにお座りをさせたりして制御してみると良いかもしれませんよ。

苦手な方達は、ハムスターのような小さな動物はもちろん超小型犬であろうが超大型犬であろうが関係なく怖くて苦手で、中には近寄られるだけで足がすくんでしまう方もいるのです。
イヌを飼っていても自分の愛犬は大丈夫だけれど他所のわんちゃんは怖いという方も多いです。
イヌ嫌いは、イヌ好きが増やしているのも現実です。
公共の場所でのノー(オフ)リードでの散歩やウンチの放置、玄関や塀へのオス犬のマーキング(オシッコかけ)、道ばたや公園で抜け毛の放置など、マナーの悪い飼い主が原因です。愛犬可愛さで周囲が見えなくなるのも困りますよね。
一部の心ない人の為に、迷惑を被ることもあるのです。

それから、お願いなのですが、「なにごとも絶対に大丈夫。」は、ありません。
どんなに訓練が出来た良い子、どんなに大人しいイヌでも、一旦パニックに陥ったら制御出来ません。これは、私たち人間でもパニックになれば同じだです。
「ウチの子は大人しくて、躾けも出来て、よい子だから。大丈夫。安全なのよ。(だから迷子札なんて必要ないわ。)」 という言葉の裏には、飼い主の過信が隠されているのです。
例えば、迷子を探している飼い主さんの多くは、この「ウチの子に限っては大丈夫。」という何の根拠もない過信のために迷子にさせてしまい、毎日後悔という辛い日々を送っています。
また、反対に、他所のイヌから噛まれやすいのは、イヌを飼っている家の子供だという報告があります。少し前にも書きましたが、「普段接しているウチの犬は大人しくて大丈夫だから、他所のイヌも同じだ。」と勘違いをしてイヌの出しているこれ以上寄るなというシグナルを見落として噛まれるのです。

余談ですが、大型犬よりも小型犬の飼い主さんにマナーが良くない方が多い気がします。
小型犬の場合には、見た目の小ささや可愛さで飼い主がコンントロール出来ない子が多いですね。
大型犬の場合には、人にケガをさせてはいけないと飼い主が強くしつけを意識をする為でしょう。
最近、ペットを連れての入店はお断りしますの張り紙あるいはペットと泊まれる宿がペット不可になった背景の話を聞くと小型犬の飼い主さんがそのまま抱で連れて入店をされるので食品を扱っているので困っている。宿泊マナーが悪いので他の宿泊者に迷惑を掛けることになるから止めたとのお話も。
私も愛犬を動物病院に連れて行った時に、ノーリードで膝に抱いている飼い主さんや受付のテーブルや椅子にそのまま座らせている方に遭遇します。
やはり、イヌ達が嫌われないように飼い主としてルールとマナーは守って頂きたいと思います。
犬を飼う責任って結構重いものです。(笑)

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