イヌ掲示板過去発言No.1100-200605-70
久々の書き込みです |
投稿日 2006年5月23日(火)04時36分 投稿者 パールちゃん
昨日5月22日お昼12時にチャッピー10歳1ヵ月半が亡くなりました。 1月末に軽い咳が出たため受診したところ心肥大気味なのがわかり、利尿剤と気管支拡張剤を始めました。咳はじきに治まり、2月3月4月は普通に元気いっぱいに過ごしていたのですが。 4月末日、いつもの時間のいつものゴハンを食べ切るのにやけに時間をかけてるなあと思ったら、翌日5月1日からまったく食欲をなくしました。なにを差し出してもまったく口をつけない。肉、魚、乳製品、パン、カステラ、卵料理など大好きなものあれやこれやを何種類も用意したけれど食べない。食べないけれどそれでも5月の最初の1週間は他の4匹とともに庭をうろついたり、ときには走ったり。 食べていないのでみるみる痩せていく。肋骨が浮き出て、腹水のせいかおなかだけが張り出してくる。5月2週目に入ると寝ているばかりになり、声をかけて誘えば自力歩行で庭に出て排泄できていたのも、やがて足腰が立たなくなる。抱っこして庭に連れていき、おなかの下にタオルを回して上からそっと吊ってやり「シーだよ、シーシー」と言えばしてくれていたけどそれは数日間だけで、ついに立って排泄するのは無理になる。 食べないから食餌の工夫も世話も不要。排泄介助も不要。私がしてあげられるのは、骨の浮き出た体が寝ていて痛くないようタオルを当てて寝床をやわらかく保つことと、おしっこでおなかやしっぽが濡れてしまったら気持ちよく拭いてあげること、2時間おきに水を舐めさせること、最後の何日かはそれだけになってしまいました。 食欲廃絶から3週間、骨格標本に毛皮をかぶせたみたいな姿になってしまいましたが、最後の最後まで、名前を呼べば首を持ち上げて私の目を見る、声をかければしっぽを振って答える、意識ははっきりしており、痛みや苦しみを訴える仕草はなく、呼吸も安定していました。 1月末の受診時から心臓が弱っていたのはたしかでしょうが、肝臓かすい臓あたりにがんがあったのではないかというのが私の感触です。でも、それを突き止めるとか、それをどうにかしようとは思いませんでした。10歳越して食欲をなくしたらあとは自然に任せると私は決めています。もちろん、痛みや苦しみがあればそれを緩和する策を病院と相談しますが。「ここから先は延命行為だというラインを飼い主さんがもっていて、延命行為をすることが犬にとってストレスであるならばしないという決断を飼い主さんがするならばその気持ちを尊重します」と主治医の先生は言ってくれました。 朝、水を舐めさせ、ペットシーツの上に上手に出したおしっこの始末をし、ヒジの下にタオルを当て、お昼前にもう一回水を舐めさせ、少しして戻ったときには息を引き取っていました。これまで一度も病気も怪我もしたことなく、我が家でいちばんの健康優良児はあっぱれな引き際を見せてくれました。 いっしょに生まれた姉妹犬の白子が、動かなくなってしまったチャッピーの口を舐めて舐めて、唇の端をほんの少しだけかじり取ってしまいました。先日、同居犬の亡骸を傷つけてしまった犬という内容の書き込みがありましたよね。あ、やっぱりそういうことってあるんだなと思いました。 多頭飼いにおいて仲間の死は「異変」です。
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