イヌ掲示板過去発言No.1100-200608-80
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投稿日 2006年8月31日(木)00時59分 投稿者 パールちゃん
ボスさん、悩む気持ち、よくわかります。 私も、もう先はそれほど長くないであろう犬を横目に見ながらこうしてパソコンに向かっています。 16歳になったばかりの我が家の最長老犬です。今はおだやかな寝息を立てていますがぐっすり眠っているわけではありません。すぐに目を覚まして荒く速い呼吸を続けます。 加齢で心臓が弱り、さらに歯茎から大出血を繰り返しているために重度の貧血で、心不全・循環不全です。排泄のたびに血圧がストンと下がるので脳貧血を起こし、四肢を硬直させて絶叫しながら倒れます。 私にできるのは、排泄に付き添って排泄後に倒れたら頭を打たないよう支えることと、倒れたらすぐに手足をさすって頭にも血が行くように血流をよくすること、看病といえる看病はこれくらいです。 幸いにまだ食欲はあるので、貧血を改善するためのレバーを加えて鶏肉メインでスープたっぷりドロドロのミキサー食を作っています。意欲的に食べてくれるうちは薬も飲ませやすいので、出血予防の止血剤と全身状態を安定させるステロイドをカステラに包んで小指大に丸めゴクンと飲み込めるようにして与えます。 と、ここまで書いたとき、起きてきておしっこに行ったので付き添いました。おしっこのあとやはりグラリと倒れました。ここ何日か毎回の排泄のたびにこうなります。倒れるときは舌も歯茎も透けてみえる爪の血管もすべて血の気がなく真っ白になります。すかさずマッサージをすれば30秒ほどで血の色が戻ってくるのですが、永遠にこの策が通用するわけじゃなく、明日かあさってか、もしかしたら今夜の次の排泄で倒れ、いくらマッサージをしてももうそれっきりになるかもしれません。 私自身はもうお別れの覚悟はできています。最初に倒れたとき(もうその時点ではレントゲンなどの検査をするのも危険だし、もちろん手術は無理だし、病院に連れていくため車に乗せるのさえ心臓に負担がかかりすぎると判断しました)このまま家で看取る覚悟をしました。残り少ない日々をおもいきり付き合おう、この子の望むことだけをしようと決めました。 たくさんの犬を見送ってきましたが、老いたとき病んだとき、犬の望みは1匹1匹違います。べったりくっついていてほしい子もいれば、離れてそっとしておいてほしい子もいます。もともとの性格や病状によって「どうしてほしいのか」は違います。それを見極めてやること理解してやることが看病や介護の指針になります。 積極的な検査や治療をするかどうかは最も悩むところですが、私は10歳という年齢を判断を分けるラインにしています。10歳を超えた子にはリスクのある検査や治療はしない、レントゲン台の上や入院ケージのなかで死なせることだけはぜったいにしないぞという確固たる決断があります。 犬にとっての幸せは、おうちで、好きな人と、です。老いている犬、病んでいる犬、最期が近い犬ならなおさらです。おうちじゃないところで、知らない人と、は犬にとって耐えがたいことです。 家で看取るからには痛みや苦しみや不安をできるだけ減らしてやる努力が必要です。適切な薬を処方してもらうには、獣医さんに往診してもらったり、飼い主が詳細に犬の状態を獣医さんに伝えてどうしたらいいのかやどうしたいのかをしっかり話し合うことがものすごく大切です。 痛くて苦しくて意識がはっきりしない時間帯があっても、それでも少し楽なときにしっかり私の目を見たり、下げっぱなしのしっぽがちょっと上がってパタパタと振ったり、ヨタヨタしつつも冷蔵庫の前に行って「ミルク飲みたいな」と催促したり・・そういう仕草ひとつひとつのなかに飼い主が決めなければいけない「どうしたらいいのかやどうしたいのか」の答があるように思います。 少しでもボスさんの気持ちが落ち着くための参考になればいいのですが。
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