＞ウチの犬のCreの数値は、3.3です。　Creが2以上の場合、ACE阻害剤は使用しない方がよ　いのでしょうか？（獣医さんには、積極的には使いたくないと言われました）

ＡＣＥ阻害剤は、神経ホルモン様拮抗物質であって、血管収縮作用を弱めて動脈・静脈の
バランスをとりながら血管拡張を行い、心臓の前負荷と後負荷を軽減する点が特徴とされ
ています。
本来の使用目的は、循環器である心臓の負担軽減にあります。クレアチニンの値が上昇
していますので、この場合はＡＣＥ阻害剤よりも、もっと直接的に作用する腎臓のお薬
が摘要とされるのがよろしいように思います。
使うのはおかしいというのではなく、まず、そちらから使用した方がよかろうというこ
とです。
現在、利尿剤を使用していて、かつ肺水腫も心肥大もあるのであれば、利尿剤によるコ
ントロールがうまく功を奏していないということのように考えられますから、私であれ
ばＡＣＥ阻害剤の使用も視野に入ってきます。

「積極的には使いたくない」というその意味するところが、第三者には分かりませんが
まだ、利尿剤による治療でまにあうということなのかな？　最初に述べたことのような理
由なのではないかと想像するのですが、その辺のお話を伺ってみないとなんとも言えない
ですね。
それとも、利尿剤との併用による「ふらつき」とか、カリウムの減少とかの問題を気に
されているのかな？　直接、話を聞いてみないとわからないですね。


＞ネコの慢性腎不全には、ACE阻害剤で認可されたものがあるのに、なぜ犬にはダメなのでしょうか？
また、犬の飼い主さんで、ACE阻害剤を使用した経験のある方もいらっしゃったら、経過などを教えていただけると嬉しいです。

あのう、動物用のＡＣＥ阻害剤は、「犬」用に認可が下りていますよ。むしろ、猫には
認可をとっていないのが普通ではないでしょうか？
この場合も、無論、循環機能の改善であって、「慢性腎不全」の認可ではありませんが。

＃　私のところでは、動物用のＡＣＥ阻害剤は２品目なのですが、どちらも「犬の循環
　　器」が対象です。
　　「猫の慢性腎不全」を対象として認可が降りている製品を恥ずかしながら、存じま
　　せん。

普通にＡＣＥ阻害剤を投薬されている犬は、一般的に言っても多いはずです。
腎不全に対する効能効果というとどうだろうという気はしますが、それを離れてであれば
そんなに使い方がむずかしい薬剤でもないし、循環器に対する薬効は充分あると思いま
す。