獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200609-62

Re:犬の歯石予防について・・・
投稿日 2006年9月19日(火)11時50分 投稿者 パールちゃん

さちこ&まささんへ。
お迎えに行ったらきっと「ああ、やれやれ」という顔をしてますよ(笑)
歯石取りの作業は多かれ少なかれ歯の表面に傷を残します。歯石を取るということは、こすって削って欠き落とすわけですからね。獣医さんは念入りに仕上げ磨きをして残ってしまう傷を最少にしてくれるでしょうが、以前より歯石がつきやすくなった部分が出てくる可能性があります。お口あ〜んの習慣をつけて口腔内をよく見てあげてください。
歯磨きや歯茎の拭き取りは毎食後に上手にやるならそれに越したことはないと思います。が、かえってそれをすることで、食べかすを歯と歯の間の溝や歯肉の中に押し込んでしまったり、歯の表面に傷をつけて歯石がつく土台を作ってしまうようなことになるなら本末転倒です。よかれと思ってやったことが、後になって、しないほうがよかったになるのは困りますよね。歯磨きや歯茎の拭き取りをするなら獣医さんの指導をきちんと受けてからやることが大切ですね。
食餌のあとは必ず水を飲ませるとか、歯のお掃除グッズ(硬いものはダメ)を噛ませるなどして唾液の分泌をうながしてあげるのも口腔ケアのひとつです。口腔内の自浄作用は唾液の働きによる部分が大ですから。私の知り合いのうちのわんこは食後に亀の子タワシを噛んで遊ぶ習慣があり、そのおかげかとてもきれいな歯と歯茎をしています。
イヌの歯は2〜3歳から薄く黄ばんできて、4〜5歳になれば仔犬の頃のような真っ白さを失って象牙色になってきます。一部分が茶色に変色したりもしますが、それが普通です。歯の色だけに気を取られるのではなく、ヨダレの量や歯肉の色に気をつけたいですね。日常的に顔を近づけて健康な口臭を覚えていれば、不健康な口臭にもすぐ気づくことができますね。

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