イヌ掲示板過去発言No.1100-200612-36
海が好きさん、分離不安と快感について |
投稿日 2006年11月26日(日)12時22分 投稿者 けりーずはうす
海が好きさんがおっしゃる、「カルチャークラッシュ」は私も持っていますので、あれからもう一度読み返してみました。 やはり、「分離快感」なる言葉はないように思われます。 私がこの本を読んでの解釈は以下です。 何かをかじったり、破壊する行動は犬にとっては正常行動の一つであるが、子犬のときに矯正しておかなければ 成犬となったあかつきには、被害が増大してしまいます。 止めさせる為の方法はここでは除外します。 ここで大事なことは、「何かをかじることは正常な行動である」ということで、これはこの本の中では「燃料タンク」と 置き換えて分かりやすく説明されています。 つまり、日々の行動が燃料で、はけ口の一つが何かを咬む、あるいは思いっきり吠えるであったりします。 燃料は毎日一定量たまるわけですから、はけ口も一定量排出する必要があるのですが、それが咬む対象が 家具であったり、靴であったりすれば人には大変な損害となります。 逆に、きちんとはけ口を与えれば(運動や遊び)、人にとって困った行為は減るのです。 ですから、子犬時代に咬んでも良いものをしっかり教え込んでおけば、被害は縮小されるのです。 さて、問題の「快感」か「不安」かですが、これは本質的には全く相対する言葉であると思います。 「快感」とは飼い主さんがいないことを喜び、楽しんでいる様をいうはずです。 つまり、飼い主さんなど居なくて良い、居ない方が楽しいと犬が感じているということですよね。でもそういった記述は見当たりませんし これは別の問題と思われます。 飼い主さんが居れば怒られるから、居ない隙を狙って家具を咬むのか、一人になる不安が病的にひどいために 家具を咬むのかといったことは、この本では根本は「一人で家に残されると不安」であるからと述べているように思います。 確かに、犬がトイレまで飼い主さんの後追いすることひとつを取上げて「分離不安」であるとは言い難い。 とも記述ではありますね。 そういった点では安易にこの言葉を口にするのは、控えねばならないかもしれません。 しかし、分離不安「気味」の犬は確かに存在しますね。 分離不安症という病気になるまえに飼い主さん側が気づいてくれるきっかけとなればと私は使用することはあります。 使用している獣医師あるいはトレーナーが本質を理解していれば問題はないはずですがそうでない者が 安易に使用するのはいけないかもしれません。
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