獣医師広報板ニュース

イヌ掲示板過去発言No.1100-200705-36

Re:12歳犬の心臓肥大による咳の対応について
投稿日 2007年4月21日(土)02時21分 投稿者 パールちゃん

あこさんへ。補足です。

昨日「頭を下げるほうが早く咳は治まるので」と書きましたが、心臓の悪化とともに肺水腫を併発し、そのせいで咳が出るときは頭を下げないほうがいいです。肺に水がたまり始めると頭を下げるというのはとても苦しいことなので、ゴハンや飲み水の食器は頭を下げなくてもいい高さにしてあげたり、寝るときもタオルをたたんだものなどを頭の下に当てて肺の位置より鼻の位置が少し高くなるようにすると犬は苦しくなく眠れます。
あこさんのわんちゃんはそこまで進行していないようなので安心ですが、いちおう覚えておいてくださいね。

それと、まったく水を飲まない日のほうが多いとのことですが、ゴハンに含まれる水分も飲水量のうちに入りますから、それも含めて一日にどのくらいの水分を摂っているのかを把握しておくといいと思います。
水分摂取量が少ないからといってヒトで問題とされるようなドロドロ血にはイヌはなりにくいですが、あまりにも水分摂取が少ないと常に軽度の脱水症状みたいなことになりかねません。適量の水分を摂ることは全身の細胞のためにも大切なことですし。
かかりつけの獣医さんに「この子のこの状態だと一日にどれくらいの水分摂取が適量ですか」と一度聞いておくといいかもしれませんね。
でも、○○ミリリットルはぜったいに飲ませなきゃと神経質になることはないですからね。あくまでも目安です。

うちには、昨日書いた心臓の悪い子のほかに、心臓は悪くないけれど足腰が弱っている老犬もいます。
足腰が弱っている子はうんちのときにもふらついてしまうので、している最中はそばについて軽く支えてやります。
が、そんなときにかぎって心臓の悪い子がハーハーハーハーの発作を起こすことが多く、そうなるとうんちの子から離れて発作の子を落ち着かせることを優先しなきゃなりません。
発作といってもすぐに治まってくれるのですが、一安心してうんちの子に目をやると、自分で出したうんちの上に尻餅をついてへたりこんで「ふぇ〜ん」みたいな情けない顔をしています。
そんな毎日(笑)

足腰の弱っている子はオスですが、もうだいぶ前から片足をあげてのおしっこはできなくなりました。4本足で立ったままおしっこをします。
その子がこの前おしっこをしながら、フラフラフラと横に揺れ、あわててバランスを取ろうと片足だけ半歩うしろに下げ、まだバランスが悪いのでもう片方の足も半歩下げ、やっと姿勢が安定したときにおしっこの最後のしずくが出ました。
土の上に残ったおしっこの跡を見ると、なんと!「寿」の文字になっていました!
すごーい、おしっこで文字を書いたー。
ウソみたいだけどホントの話です。
老犬介護の日々にも楽しいことはいっぱいあります。

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