ご相談のケースは、犬だけにとどまらず、価値観の全く違うカップルだということだと思います。たとえ犬を飼わないにしても、一緒にならない方がお互いのためのような気がします。少なくとも、私がそのカップルのどちらかと真の友人であれば、「別れた方がいいんじゃない？」とアドバイスすると思います。

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以下、プロキオン先生への横レスでスミマセン。
「犬が飼い主を噛むのはアルファシンドローム」という考え方はもちろん、アルファシンドロームの存在自体、最近では否定する専門家が多いように思うのですが．．．

　私がこだわるのは、「人間が犬の上に立たなきゃ！」と頑張るあまり、犬に恐怖感を与えてしまうなどして、信頼関係を壊している飼い主さんを多々見かけるからです。中には、獣医さんの指導で（！）、「人間が上とわからせるために」子犬の口を押さえつけて叱るのを繰り返した結果、噛み犬を作ってしまった人もいます。

　いずれの学説が妥当なのかはともかく、犬に家庭内のルールを教えるのには、別段、アルファシンドロームを持ち出す必要はないと思います。お話のケースにしても、上下の問題ではなく愛情（＝固執）の問題と解釈することもできるかと思います。その上で、「どういう振る舞いがこの家のルールか」を明確にしたので解決したともいえるでしょう。

　獣医さんは、しつけの相談を受けることも多いと思いますが、その際に、妥当性が問われているアルファシンドロームを敢えて持ち出さないで欲しいと私は思います。周りで聞く話は、前述のように弊害の方が大きいので。
（もちろん、犬の行動を人間がきちんと管理することは、犬自身の安全や健康管理のために重要なことだと思いますし、そのためにも、常に人間が主導権を持つことは必要だと思います）