人間と暮らすようになってからイヌは雑食性になりましたが、体の作りは肉食動物ですので野菜を消化吸収するのは苦手です。なかでも湯通しした人参はイヌには消化しにくい野菜の代表です。
どれも量によりますが、キャベツやイモ類やマメ類はガス腹の原因に、白菜は血中カリウムの上昇になります。日常的に野菜を与えすぎると尿がアルカリに傾いて結石を作りやすくなります。ほんの少量でおなかをこわさない程度なら特に問題にはなりません。一日当たりの量の目安としては、その子の鼻の大きさくらいが無難かと思います。
新鮮なビタミンを摂取させたいとなったら、レバ刺しとして売っている生レバーがイヌの体には最も消化吸収効果があります。
ウエットフード(缶詰)に人参・グリーンピース・コーンが入っていたり、ドライフードに緑や赤など野菜を連想させる色の粒が混じっていたり、それらは「野菜は体にいいのよ、ほら野菜も入ってるわよ」という飼い主の満足のためです。犬のおなかにとっては迷惑なものだと私は思っています。
犬は飼い主が笑ってくれるのが好きなので、ウケを狙います。キャベツが大好きで丸ごとかじっちゃうなんていう犬はお笑いのセンスがあります。