イヌ掲示板過去発言No.1100-200908-2
Re:どれくらいの硬さのおやつは大丈夫ですか? |
投稿日 2008年12月2日(火)03時24分 投稿者 パールちゃん
犬の唾液はアルカリ性なので犬はまず虫歯にならないため、犬の口腔ケアは虫歯予防より歯周病予防ということになりますね。 硬いものを噛ませるのは歯垢をこすり取って歯石を作らせない効果はありますが、歯が折れたり欠けたり歯茎を傷つけたりするリスクがあるのと、大きなまま丸飲みしてしまう危険性があるので恐くて私は与えません。食道や胃腸を傷つける心配、デンタルヘルスおやつ系に多い牛豚の皮由来製品は犬が消化できないものではないが消化しにくいものなので内臓への負担が心配、長期間置いてあってもカビひとつ生えないことへの不信感などもあります。 骨の形に両端を結んであるタイプの牛皮ガムを水に浸けておくと驚くほどの大きさにふくれます。こんなに大きくふくれたものを胃液で溶かしてどうにかこうにか消化しているのかと思うと恐ろしい気持ちになります。 木をかじらせるというのも、永久歯に生え変わるころの仔犬のお遊びならまだしも、口腔ケアでとなると犬に必要か?と思います。 「硬さ」ということでいうと、ドライのドッグフードでさえ犬にとっては硬すぎる食べ物です。 イヌ科動物は本来は硬いものは食べません。殺した小動物の生の内臓や肉がメインで、それで足りないときは生の骨も食べます。骨は加熱すると硬くなりますが、生のときはそれほど硬くはなく噛み砕くことができます。 ドライのドッグフードは、保存の利便性や、温めたり混ぜたりせずザラザラ〜と与えるだけでいい手軽さの点で人間には好都合ですが、噛んで食べるには硬すぎます。犬は丸飲みの食べ方をする動物ですが、1粒1粒噛みながら食べることがクセになっている犬が最近は多いようです。 犬の口腔ケアにはいろんな考えがありますが、私はなにかを噛ませるよりもいかに唾液量を増やすかが歯周病予防になると思っています。これまで私の手元にいた犬たちを見てきて、ヨダレの多い子は歯石が少ないかまったくない、ヨダレの少ない子は歯石がすぐにたまる・・・ヨダレによる口腔内の自浄作用と殺菌能力はかなりのものだと実感しています。 ヨダレの多い少ないは個体差があり、同胎の兄弟姉妹でもヨダレの多い子と少ない子がいます。まったく同じものを食べているのに、ヨダレの多い子は歯石まったくなしで口臭もなく、ヨダレの少ない子は口の中がいつもベタベタで歯垢が多くて口臭があります。 食後に水を飲む習慣をつけたり、食後に口の回りにふれて舌をペロペロさせて唾液の分泌を促進させたり、うちは食後にエビオスを2錠ずつあげるのですがヨダレを増やすため少しじらしてから与えるなどして、硬い系のおやつは使っていません。
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