ネコ掲示板過去発言No.1200-199807-15
個体を愛するか、種を守るか |
投稿日 1998年7月8日(水)16時20分 プロキオン
寝子さんに呼び出されて来訪です。 マンクスの致死遺伝子は知識としては承知していましたが、 スコテッシュホールドについては知りませんでした。ましてや、マンチカン なんて今からの話ですよね。あの体型では何が出てきてもおかしくはないか? 一般の愛猫家なら、自分の猫がどのようなトラブルを抱えていても、その子 を優先して守ってあげなくてはなりません。ブリーダーはその品種の健康な 発展を図らなくてはなりません。種の将来に影をさす因子は極力排除する必 要があり、それは自己の責任においてなされなくてはなりません。健康な子 を世に送り出さなければいけないのです。そうしなければ、その品種の将来 を閉ざすことになります。 我が家の猫ちゃんの子猫を見てみたいとか、自分1人くらいはという感情か らは切り放して考えなくていけないことなのだと思います。 先日来、寝子さんは売り手側の責任を訴えて来ていましたが、わが国の意識 はまだそこまで行き着いていないと思います。愛猫家ならトラブルを抱えた 子を守らなくてはなりません。また、そうあって欲しいと思います。 でも、ブリーダーにはそういう悲しみや苦労を飼い主さんにさせてはいけな い義務があります。そのための権利を有しているのがブリーダーなのです。 いくら自分のお気に入りでも、高価な輸入猫でも、何も知らない・気づいて いない飼い主に悲しい経験をさせるおそれがあるのなら、繁殖はご遠慮願い たい。その覚悟のない者が繁殖に手を出している事例が私の周囲でも見られ ます。残念なことです。 ブリーダーは種の健全な育成に尽くし、喜びを送り出し、悲しみを未然に 防ぐ義務と権利を有する者であって欲しいと思います。 |
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