獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200101-25

吐いちゃいました・・・
投稿日 2001年1月6日(土)12時41分 おとら

昨日は二十うん年ぶりに上野動物園に行ってきました。パンダも見れたし、天気も良かったし。
るんるん気分で帰ってきて、約三十分後いきなり娘猫(2歳8ヶ月・未避妊)が立て続けに10回ほど身をよじるようにして吐きまして、慌てて病院へ行きました。
吐いたものは、1回目消化されたペースト状のもがでろっと。2回目以降は白い泡や黄色い液体、少しの消化された餌でした。
体をくねらせ、波打たせとても苦しそうに「くえっ、けっ、けっ・・・。」と吐くので異物を飲んでしまったか、中毒かと青ざめてしまいました。

しかし、車中「出せ、出せ、ここから出せ。いやじゃ、いやじゃ車は嫌いじゃ。」と、
大騒ぎの彼女。主治医の下に着くまでの10分あまり一度も吐くことは無く、元気・・・。
触診の後、血液検査をして病巣を持っての吐き気ではないことがわかり、吐き気止めと栄養、水分補給の注射を打たれました。
「とりあえず三時間は水は与えないでください。飲めば反射的に吐きます。出来れば明日までは水も食事も与えず様子を見てください。」
と言われメインの診察は終わりました。
結局のところ昼間帰宅時間が定まっていなかった為に用意した缶詰の自家中毒か、異物の誤飲ではないかということでした。

ここで、先ほどの血液検査の結果肝酵素の数値が高いことがわかりました。
これは「今吐くという原因」からきている高数値であることも考えられるのですが、「どうも彼女の食生活に問題有り」という話に発展してしまいました。
「今なら食生活で改善できる範囲ですから気をつけてあげてください。」と言われました。
彼女は生後三ヶ月のころ最初の保護者が栄養満点の「モンプッチィ〜」系の缶詰を与えすぎたためゲリピーになり、おなかの中を細菌0状態にする治療をうけたそうです。
彼女はそのころから今日の心配事を予感させるような事件を起こしていたのです。
しかも我が家に来てからは昼間の置きエサと、お兄ちゃん猫の分まで「大好きな缶詰を横取りする」ことが重なり肝臓の数値を上げてしまうことになったようです。

彼女の体を詳しく触った先生は、
「この子はがっついて食べるコではありませんか?とても体がしっかりしているのですが、この体を維持するには活発な行動力と旺盛な食欲が必要です。
もし避妊をしたら、食欲は変わりませんが活動力が失われる為あっという間に5kgぐらいになってしまうでしょう。」
そうなると、食生活の管理はは今よりももっと大変になるそうです。
多頭飼いで、昼間は人間の目が行き届かない我が家の弱点が露出してしまいました。
猫は一回の食事量が犬ほどありませんからどうしてもドライフードを置いて出かけますが、量を少なめにすることで弊害を抑えることにします。
缶詰も量を減らし、総合栄養タイプのものに換えていくことにします。
量は有っても体内に貯蓄されない野菜を含んだ缶詰がお勧めだと先生は言っていました。

昨夜は、昼間の運動量での疲れと帰宅後の精神的な疲れと相まって虚脱感におそわれぼーっとしてすごしましたが、
今朝からの彼女の元気ぶりには、
「あれは夢?」
と思わせるくらいでほっと胸をなでおろしています。
今日一日は一緒にいてやって様子を見ようと思いますが、来週から仕事が始まるのでちょっと心配です。

疲れました。
もういろんなこと考えちゃいましたから。
昨夜も最悪連れて帰れないと思っていました。
正月早々、我が家の事件簿の1ページが記されてしまいました。

長々と書いちゃいまして、すみません。これから掃除して彼女の破った障子張り替えます。

◆獣医師広報板サポーター◆
獣医師広報板は多くのサポーターによって支えられています。
以下のバナーはサポーターの皆さんのもので、口数に応じてランダムに表示されています。

サポーター:新日本カレンダー株式会社ペピイ事業部様のリンクバナー

サポーター:ペットコミュニケーションズ株式会社様のリンクバナー

サポーター:ペット用品通販Gズ\ィエ.COM有のリンクグオー

あなたも獣医師広報板のサポーターになりませんか。
詳しくはサポーター募集をご覧ください。

◆獣医師広報板メニュー
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」
ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴)
サポーター広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア
スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)
多くの人々に支えられています。

獣医師広報板へのリンクサポーター募集ボランティアスタッフ募集プライバシーポリシー

獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。

Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved
許可なく転載を禁じます。
「獣医師広報板」は商標登録(4476083号)されています。