ネコ掲示板過去発言No.1200-200612-44
2つの質問について |
投稿日 2006年11月20日(月)13時30分 投稿者 けりーずはうす
与太郎さん 血小板の値は162x10 3乗L/ulとなっていませんでしたか? 血小板とは血液中を液体と固体に分けたとき、固体に当たるもので、1mlあるいは1ul中にいくつあるのかを目安とします。 自動血球計算機は何種類かあり、それぞれのメーカーによって最後が3乗だったり4乗だったりします。 当院のものは4乗であるので、与太郎さんの猫さんが正常値であると仮定すると当院での表示は16.2x10 4乗/ulとなります。 血小板の役目は、例えば怪我をしたときにまず最初に出血を止めるというものです。つまりこの値が低くなりますと 血が止まりにくくなったり、あるいは自然出血を起こしたりということになります。 猫の血小板数の正常値は(それぞれで意見がありますが)300−600x1000/ulとされています。 もしも与太郎さんの猫さんの血小板数が162x1000/ulであれば、正常値よりも若干低めですし、162x10000/ulであれば逆に高いということになります。 しかし、血小板というのは大変デリケートなもので、大変壊れやすく、通常、自動血球計算機での数値は 誤差があるというのは、獣医師であるなら知っているはずです。 その値に異常があり、そのための病気であると考えるならば、当然さらに検査を進めることになります。 さて、与太郎さんの猫さんの痙攣を血小板数と関連付けて考えれば、先程も少し述べましたが、血小板数が極端に減少し 貧血を起こしてきていればありうる症状です。 しかし、主治医の先生は「他の数値は異常がない」とおっしゃっているのですから、これは否定してもよさそうですね。 以上のことから、与太郎さんの猫さんの血小板数は若干低めではあるが、異常ではないと考えても良いですし 痙攣との関連性もないと判断いたします。 ひとみさん 大変、残念な結果になってしまったことをお悔やみ申し上げます。 もう少し詳細な状態の書き込みが欲しいところですが・・・。 排尿が困難で、処方食を出されたということは、FUSあるいは猫泌尿器症候群もしくは 膀胱内に砂あるいは石ができる病気ではなかったか推察されます。 この病気は猫にはよくある病気の一つではあるのですが、極初期の頻尿、膀胱炎症状の間はコントロールは簡単なのですが 一旦排尿が困難な状態におちいりますと、落ち着くまでに、時間が必要となることがあります。 獣医師が飼い主さんに分かりやすく説明する為に、「膀胱結石」やら「FUS」やらの 難しい言葉よりも、 「膀胱炎」といった認知度の高い病名に「〜のようなもの」と摩り替えて説明することは時々あります。 もちろん、尿砂が膀胱を刺激しますので、当然この病気の場合は、膀胱炎も伴うのが通常ですので 膀胱炎と診断して決して間違ってはいないでしょう。 ひとみさんの場合もそういった説明であったのではないかと思います。
|
|
|
獣医師広報板は、町の犬猫病院の獣医師(主宰者)が「獣医師に広報する」「獣医師が広報する」 ことを主たる目的として1997年に開設したウェブサイトです。(履歴) サポーターや広告主の方々から資金応援を受け(決算報告)、趣旨に賛同する人たちがボランティア スタッフとなって運営に参加し(スタッフ名簿)、動物に関わる皆さんに利用され(ページビュー統計)、 多くの人々に支えられています。 獣医師広報板へのリンク・サポーター募集・ボランティアスタッフ募集・プライバシーポリシー 獣医師広報板の最新更新情報をTwitterでお知らせしております。 @mukumuku_vetsさんをフォロー
Copyright(C) 1997-2024 獣医師広報板(R) ALL Rights Reserved |