どうも、猫のスプレーの意味は勘違いなさっているようです。発情したからしているわけではないですよ。
自らの存在証明としてやっているのだと思います。

発情して自分がここにいることを周囲に誇示したくてする、弱い猫が強い猫に対して自分の縄張りに入ってこないでくれの意味もあります。強い方の猫のであれば、スプレーの上にまた自分のスプレーを重ねて、「いや、ここも俺の縄張りだよ。」の意味もあります。
「縄張り」と「活動範囲」という意味からであれば、ただの情報交換のためだけのスプレーもあります。また、ストレス緩和のための行為としてもありえることです。
つまり、場所と情況で同じスプレーでも目的が変わってきます。

この相談の場合は、発情を原因とされているようですが、確かに去勢すれば、スプレーの回数は減少すると考えられます。多くの場合が、原因がそれだからです。
しかし、今述べたような理由で絶対値を０とすることは、できないと思います。すでに猫の脳の中にスプレーをする行為が形として植え付けられてしまっているからですし、雌猫においてもスプレー行為は認められます。

スプレー行為をなくしたいのであれば、猫が成熟した雄としての行動をとるようになる前に去勢するべきであって、その方が可能性が高くなります。すでに４歳であれば、手術で
０になることは過度の期待を持たないほうがよろしいでしょう。

しかし、臭いの強さと回数については、手術した方があきらかに効果があるでしょう。
０にはなりませんが、意図する目的としては、かなり有効な手段であることには間違いありません。
猫達のためにも手術はした方がよろしいでしょうし、費用だけの効果はあるでしょう。ただ、猫は機械ではありませんので、人間の都合で都合よく制御できるわけではありません。手術ですべてがかたづくということでもないし、猫が悪いわけではありません。猫は猫なりの理由があってしている行為であり、彼らにとっては意味のある行為です。飼い主である人間にとって、それが不都合であるというだけのことなのです。