獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200704-83

Re:けりーずはうすさんへ
投稿日 2007年4月26日(木)23時17分 投稿者 けりーずはうす

うー・・ん、魚って取れる場所によってあるものとないものがあるでしょうし、呼び名も違うものがあると思うのですよ。
私が住んでいる場所は、海沿いですからそれこそ魚は豊富にあるのですね。
ま、参考までにいくつか、共通と思われる魚を挙げておきます。
キス、朝鮮キス、カワハギ、スズキ、イサキなどどです。
結局は、鱗が青く光っていない魚が大丈夫と思えばよろしいのですから、そのくらいはご自分で探してくださいませ。

一つ、余計なおせっかいを。
その魚と言うのは必ず与えなければならないですか?与える場合はほんの一口二口程度ですか?それとも、一食分はたっぷり与えるのですか?
動物にとって、食べることは生きることです。もしも猫さんの年齢が若く、元気な様子でしたら
その与える魚も、与え方によっては良くないこともあり得ると思います。

ある猫は、キャットフードはほとんど食べず、いつもカワハギという魚を食べていました。
あるとき、そのカワハギも食べなくなり、嘔吐するようになったため病院で検査を受けたところ
腎不全の診断が下され、すぐに点滴治療を開始しました。
3日目には数値が少し下がり、食欲も少し回復したようでしたが、やはり以前のようには食べませんでした。
結局、食べたのは3日ほどで、直ぐに食べなくなり、その猫さんは病気が判明してから1ヶ月ほどでなくなってしまいました。

同じ腎不全でも、次の犬の例もあります。
この犬は、小さい頃から腸が弱かった為、病院食のフードしか食べたことがありませんでした。
その犬が腎不全となり、数値だけをみれば、何時亡くなってもおかしくない状態でした。
しかし、その犬は脱水がとれると食欲を見せましたがそれまでのドッグフードは一切口にせず、鶏肉や、ごはんなど手作り食なら食べるようでした。
しかし、この犬は数値はそのままであるのに、元気も食欲もあり6ヶ月もがんばって生きてくれました。
この2つの例では、通常は人からみれば「美味しくない」と見られる食事を与えられていた動物は病気になった時には
食べたことのない食材が多く、それらに嗜好性を示し、食べてくれますが
普段から「美味しい」とされる食事を与えられていると、今まで食べたことがないものが少なく、こういったさいに嗜好性を示してくれる食材がないということになる恐れがあるということを示しています。

タイムリーに、ある大手の病院食も作っているペットフードメーカーのFax通信が本日以下のような記事を送ってきました。
「嗜好性にまつわる問題」の中で、えり好みの行動は、食事の過剰変更による人が原因の条件付けであると述べられています。

大変長くなりましたが、魚など与えてはいけないとは言いませんが、色々なことを考えますと
量は控えめに与えたほうがいいでしょうということです。

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