獣医師広報板ニュース

ネコ掲示板過去発言No.1200-200708-14

Re:猫のお葬式と供養でまよってます。
投稿日 2007年7月6日(金)19時02分 投稿者 プロキオン

供養というのは、飼い主さんの気持ちの持ち方ですから、こうしなければならないということはありませんよ。
ありていに言ってしまえば、どちらでも良いんです。この方が絶対に成仏してくれるなんてことはありません。

動物の死体というのは、自己の所有地以外には埋葬できませんから、埋めてあげるだけの場所がない飼い主さんであれば、ペット霊園にお願いするしか手立てのないことになりますが、場所があって自分の傍にいて欲しいというのであれば、自宅敷地内でも、むろん、かまわないことになります。
ただ、伝染病や感染性疾病で亡くなったのであれば、そのまま埋葬するよりも火葬してから荼毘にふした方がよろしいでしょう。

般若心経の最後の3行というのに触れた文章を読んだことがあるのですが、そこは本来訳したり解説したりする部分ではないそうなのですが、あえて言うなら、「逝った、逝った、みんな逝った。大往生」となるのだそうです。前の方で距離も時間も、欲も名誉も富みも、みなとらわれることを迷いとしていますが、そういう煩悩から解き放たれた魂は、みな高らかに大声をあげて10万億土の世界へ飛んでいくのだそうです。
それを悲しいと思いますか? 10万億土という距離も魂にとっては距離はないのです。生きとし生ける者は、みな生まれた瞬間から死での旅路についています。いつ旅立つかの歳月の違いすらも、魂となったものから見れば、いつでも会える存在と言えます。

ですから、往生した側にたってみると、今どこにいても、今どのような形で魂があったとしても、それはみなこだわるようなことではないのです。どのように供養するかは、むしろ現世にあるもののためとも言い換えることができます。
現世にあるものが、自らの気がすむようにすることでよいのです。その違いによって、往生した魂があれこれと思い悩むことはありません。あるがまま、できるがまま、するがままでよいのです。

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