ネコ掲示板過去発言No.1200-200709-29
Re:Re:Re:Re:Re:助けて下さい。 |
投稿日 2007年9月16日(日)11時43分 投稿者 プロキオン
下半身麻痺で問題となるのは、歩くことが出来るか出来ないかよりも、排泄の問題ですね。歩くことが出来なくても死ぬわけではありませんから、こちらがどのような状態であるかが一番の問題だと言えます。 それからが、表在神経と深部神経の損傷の程度です。浅いところにある神経は、主として知覚をつかさどっていることになり、深部の神経は運動です。知覚がやられていて足の感覚を失い足をどのように使ってよいのかコントロールができなくて歩くことができないというケースと、運動神経までやられていてまったく動かすことができないというケースがあります。 大抵の場合は、前者のケースですので、神経組織をダメージから守り、ショートサーキットとなってしまっている神経回路以外に迂回路の接続を期待することとなります。リハビリというのも、実は筋肉が萎縮していくのを防ぐだけでなく、この神経の迂回路の接続を促すことにも目的があります。 まずは、脊髄のどの部分に損傷があって、それがどのレベルのものであるかを知ることです。それによって、麻痺の正体と展望が得られるかが大事です。 これによって、何をするべきか、飼い主はどのようにサポートしていくのかが方向づけられることになります。 そこから先は、その猫に関わる人間がどのような人間であるかによって左右されてきます。このような問題では、他人を当てにしてはなりません。誰も自分の問題ではないのですから、助けてはくれません。お金をかけさえすれば必ず治るというものでもありません。 私が子供頃には国語の教科書に「ママにささげる金メダル」というのがありました。小児麻痺に罹った黒人の少女が成長してオリンピックでメダルを獲るにまで至ったという内容の話です。泣いて嫌がる少女を叱り付けて歩く訓練をさせた母親がいました。その母親がいたので、歩くこともできなかった少女は、世界の誰よりも速く走る力を得ることができたのです、だから、少女はメダルを自分ではなく、母親の首にかけたのです。 別に精神論をぶつつもりはないのですが、歩けるか歩けないかは、簡単に言えば2つに1つの結果にすぎません。 それでも、最初からあきらめている者は決して望む果実を手にすることは無いでしょう。 一番果実欲している者は誰か、キーマンは誰ですかということですね。
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