ちょっと補足しておきますね。

本来、医師も獣医師も自ら診察することなく薬を処方することは法律によって禁じられています。その小児科の先生も　それくらいは御存知のはずでしたが、子供が小さかったり、働いていたりすると、どうしても時間的に制約を受けがちです。
子供つれていくことができないから、なんとか薬だけでもの声に押されて、融通をきかせるようになってしまった。そうしたら、今度は、その先生の病院だけでなく、「あそこの先生が応じてくれるのだから、こちらの病院でも…」という親御さんが出てくるわけです。それが本来の姿なのですから、仕方ないと思ってくれたら良いのですが、人の気持ちというのは、どうしても「融通がきかない、親切でない」という方向へ流れるものです。
法律を遵守している方が悪者にされるのもたまりませんから、その大元の病院へのクレームが警察へということになり、事件になってしまったわけです。おそらく、融通のきかなかった病院というのが１軒２軒ということではなかったのではないでしょうか。
利便性をもとめるあまりに融通がきいた１軒さえも失ってしまったという顛末です。

なぜ、わざわざこんな事を書いたのかというと、薬剤のネット通販に規制がようやくかかる運びとなりましたが、その事に対する反対意見の聴聞があったからです。
すべての薬剤が規制を受けるわけではなく、薬理作用の内容によって、扱えるものを整理しようという目的です。法律があっても　それを守らないはよくありません。
医薬品は薬理作用があるこそ効果も期待できます。当然、必要のない薬理作用もついてまわりますから、その点は承知して使用しなくてはなりません。なんらの制限の無い医薬品流通には問題があります。
生活の安全に関わる事項には、私は厳しいくらいで、ちょうどよいと考えています。