ネコ掲示板過去発言No.1200-200903-55
Re:猫が吐く |
投稿日 2009年3月4日(水)11時07分 投稿者 プロキオン
猫はもともとよく吐く動物です。飼育書を読むと「毛玉」や「猫草」の記述をよく目にされると思います。 一方、猫の回虫も生きて活動していますので、身動きもせずに固まっているわけではありません。より居心地の良い場所を求めて消化管の中を上へ下へといつも移動しています。多くの病院では口から虫体を吐出しますと、「お腹の中の虫の数が多くなって、吐き出されてきた。」というような説明をします。ですが、これは事実である場合もありますし、事実と異なっている場合もあります。先ほど、述べましたように猫はよく吐く動物です。猫草の胃への刺激で吐くことがあるように 胃にまでたどり着いた虫体がいれば、その刺激で吐く事も当然あります。吐くほどたくさん寄生しているが常に正しいともかぎらないわけです、たまたま吐いたということもあるわけです。また、寄生虫の数が多かろうが少なかろうが、その場で駆虫を考えた方がよいということもありますね。 なお、口から回虫を吐くというのも猫に限った話ではありません。有機肥料に頼っていた時代ですと、小学校で「○○ちゃんが 口から虫を吐いた」という騒ぎはありましたよ。 高度成長時代になって 化学肥料が中心になって、そういう事がなくなってきたのです。 でも逆に 昨今は有機肥料が見直されてきて寄生虫の復権もじわっと進行しているようです。私の同級生の家でも産地直送の野菜を購入しておりましたが、お子様が学校の検便で寄生虫の虫卵が検出されてしまいました。 これは、有機肥料というものがいけないということではなく、堆肥とするにはまだ完熟が不十分であったということですね。完熟化が終了していれば、虫卵も熱で死滅しています。ブームをあてこんでの有機肥料・堆肥ということですと、完熟化が終わっていない未熟なままで施肥されてしまいかねないということになります。そもそもが安全やライフスタイルとしてのことであれば、求める結果を誤ってしまっています。売らんがための有機栽培ではなく、本質を外さないものを捜さないとならないですね。消費者にとって、これは結構大変な事かもしれません。
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