獣医師広報板ニュース

フェレット掲示板過去発言No.1400-200509-34

re:犬ジステンパー症
投稿日 2005年4月7日(木)12時00分 投稿者 プロキオン

フェレットにおける犬ジステンパー症ということであれば、さぞや御心
配のことと思われます。

確かに、この病気はフェレットにとって致命的とも言える病気です。一
般的に流通している書籍でも、獣医師向けの書籍においても記載されて
いるなかでは、この点はほぼ一致した記述となっています。
しかし、つい、10年前までは、犬においてもその情況に大差があった
わけではありません。
だからこそ、まずワクチンで予防しようという気運があり、ワクチンが
普及したことになります。そして、その後に感染初期であれば、回復す
るようになってきました。
同じ治療法がフェレットにもとれるとよいのですが、身体が小さく、免
疫力も弱い動物ですから、まだ、犬のようなわけにはいかないのですが、
それでも同じような治療を施すことはできると思います。
また、飼い主さんが何もできないと諦めてしまえば、その時点で命運は
つきてしまいます。
最後まで、希望をすてることなく努力することこそが、大切なことであ
り、それでこそ飼い主さんも患者自身も納得できようというものです。

獣医師後方板には、「獣医師フォーラム」というパスワードがないと入
れない掲示板がありますが、そちらで以前エキゾチックペットのボード
リーダーをされていたK先生の症例では、ジステンパーから回復した症
例があったようです。
眼も鼻もぐちゃぐちゃで、足もハードパットまで現れていたのにもかか
わらず、死なずに回復した。自分でも驚いているというお話でした。
当時のことですから、よほど条件に恵まれたフェレットということにな
りますが、逆に言えば、今の方がフェレットについても、ジステンパー
についても知見が増えているはずなのです。
嘆き悲しむことよりは、今、できることを考えましょう!


相前後する時期に犬の方でもジステンパーの書き込みが2件あり、ちょ
っと奇異に感じています。
ネットで同じ病気の書き込みが続くというのは、バックグラウンドとし
てそれなりの発病が存在していないとならず、野外における犬での流行
があるのか危惧されます。
フェレットにおいても、アリューシャン病の流行がネットで相次いだ事
がありましたが、その際には、同じ流通ルートにのったフェレッットの
間で感染が起きていたいうようなことでしたので、それなりに納得ので
きることでした。
私の杞憂に終わればそれでもよいのですが、注意するに越した事はあり
ませんので、気をつけるようにしてください。
 > フェレット飼育者のみなさん

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